さくらんぼ桜桃が県の木に 昭和45年の万国博覧会がきっかけで山形県の木が決まりました。1970年に大阪で開催された万国博覧会を記念して県の木を定めることになり、昭和41年に山形県になじみの深い木の中から3種類の木を選び、その中から県民のみなさんに募集が始まりましました。その結果、桜桃 さくらんぼの木が県の木になりました。(昭和57年3月31日制定) 現在は東京の国会議事堂の前庭にも佐藤錦、紅秀峰、紅さやかなどのさくらんぼ...... 続きを読む
山形日記
芭蕉と紅花大尽との出会い 奥の細道に入ってみる。松尾芭蕉が奥の細道の旅に出る時期は江戸元禄時代、紅花商人が活躍した最盛期に重なります。お芭蕉も最上川を船で移動しました。元禄二(1689)年旧暦五月十七日、芭蕉は『おくのほそ道』の難所の一つ山刀伐(なたぎり)峠を越えて、尾花沢おばなざわへとたどり着きました。 陸奥から鳴子、山刀伐峠を越え尾花沢に出ます。最上川を船で下り出羽へと出て、これから日本海側の旅が始まる計画になっています。尾花沢には...... 続きを読む
北前船は画期的な船上問屋か 北前船(きたまえぶね)は、江戸時代から明治時代にかけて日本海の海運で活躍した、主に買積みの北国廻船(かいせん)の名称です。買積み廻船とは、商品を預かって運送だけをするのではなく、航行する船主自体が商品を直接買い、それを寄港地で直接、売買することで利益を上げる廻船のことを指します。 北前船は、通常大阪から瀬戸内海に入り下関を経て日本海を北上して北海道に至る西廻り航路に従事した...... 続きを読む
最上川の概要と役割から 米沢市の西吾妻山を水源とし、米沢盆地、山形盆地、新庄盆地、庄内平野を通って、酒田から日本海に注ぐ最上川。1つの県のみを流れる川としては日本一の大河です。その流域面積は、山形県の面積の75%を占めており、その流域人口は山形県人口の8割にもなります。 最上川の豊かな流れは、昔から山形県に住む人々の生活と密着しており、母なる川として親しまれてきました。農業用水の利用や漁業の営みはもちろん、交通路としても重要な役割を担っ...... 続きを読む
紅花商人の活躍と由来 最上川流域では、なぜ紅花の大産地が形成されたのでしょうか。気候・土壌が栽培に適していたということもありますが、山形の他に、奥州福島・奥州仙台・奥州三春・西国肥後・尾張・遠江・相模などで生産されていました。 最上紅花は品質が良いとされていたのは、ただ単に気候・土壌が決定的な要因だったというわけではなさそうです。むしろ、最上川の舟運で山形と京都や大阪が深く結びつき、紅花商人たちが活躍したことが、産地を盛...... 続きを読む
紅花はシルクロードから京染 原産地の中近東から、シルクロードを経て、3世紀頃に日本に渡来した紅花は、近畿地方で栄え、次第に全国に広まっていったといわれています。安土、桃山時代から江戸時代にかけて、藍茜、紫根とともに代表的な染料植物として京染めなどに使われてきました。 山形県で紅花の栽培が始まったのは室町時代末期(1550〜1570年頃)と考えられています。江戸時代の中期を境に、最上川流域(出羽最上)で急速に栽培が拡大していきました。...... 続きを読む
最上川の舟運と歴史 最上川舟運の基点も西廻り航路と同様に酒田湊です。酒田から山形の内陸部まで通じる最上川の舟運は新庄、大石田、河北町を通り、米沢までつながっています。しかし、米沢に近づくにつれ川幅も川の深さも減少するので舟運は難しくなります。 江戸時代に河村瑞賢(かわむらずいけん)によって西廻り航路が開かれると、酒田湊(さかたみなと)が全国の海運ルートの中に組み入れられ、内陸の河岸(かし)が河口の湊酒田を通じて全国と結びつくようになりま...... 続きを読む
北前船の働きと由来とは 江戸時代には日本海や北海道の港から江戸や大坂(大阪)へ、米や魚などが船で運ばれていました。船は瀬戸内海をとおって大坂、江戸へ向かう西廻り航路又は、津軽海峡をとおって江戸へ向かう東廻り航路を利用しました。 西廻り航路を走る船を北前船と呼ぶようになりました。なぜ北前船と呼ぶのかについては、北廻り船がなまったという説、北前とは日本海の意味で日本海を走る船だからという説など、諸説あるようです。 ...... 続きを読む
庄内の丸餅は西の文化 山形県ばかりか東北全域では、鏡もち以外は切りもちが一般的なのですが、庄内地方だけは何故か丸餅の文化になっています。調べてみると、丸もち文化が一般に見られるのは関西以西であり、東北では珍しいよう。 なぜ西の文化が庄内地方に?よく言われるのが、最上川舟運が発達していた時代の北前船の影響。江戸の寛文年間、西回り航路が整備されて、最上川流域は京都、大阪と直結し、物資とともに文化の交流がさかんに行われていた証です。 そ...... 続きを読む