人参の品質が美味しさの決め手
このにんじんジュースの美味しさの秘密は人参「人参の品質の良さ」からきていると、だから「美味しい人参ジュース」なのだと皆さまの評価を受け止めています。
「月山高原にんじん」は、その月山の山麓、標高約300m程ある雄大な開拓農地「月山高原(がっさんこうげん)」の大地で栽培されています。主に栽培されている人参の品種はアロマレッド、レイメイ、向陽など。日本百名山のひとつでもある「月山(がっさん)」。その標高は1984mで、山形県のほぼ真ん中に位置している山形県民の「おやま」といえます。
ここは冬になると積雪3メートルにもなる豪雪地帯。7月下旬までスキーが出来る月山スキー場は全国からファンがやってきます。この雪と昼夜の寒暖差が全国でもトップクラスの野菜を育てる庄内平野と月山高原の特徴です。
庄内平野に魅力を見つける
東京の生活に疑問を感じ、想いに突き動かされた『脱サラ兄弟』のストーリーは10年以上の歳月のお話しに。月山高原のある鶴岡市で育った二人。大学卒業後、兄はITエンジニア。弟はアパレルショップの仕事を選び、共に東京で夢を追いかけます。しかしオフィスと自宅の往復で毎日が過ぎ去り、季節すら感じられない生活。真夜中に仕事の電話が鳴り、呼び出されることも度々の仕事が続きます。
やがて心に浮かんだのは「もっと楽しく働いて生きたい」という想いでした。 そんな中、実家から届く庄内平野の野菜を食べる度に「東京には全てがあるのに、なぜこんなにおいしい野菜が手に入らないのか。全国の人達にこの美味しさを知ってほしい。」と思うようになります。そして辿り着いた答えが、地元鶴岡で一から農業を始めることでした。
今まで感じたことのない魅力の発見
しかし実際に地元に戻ってみるも、2人に農業経験はなく、就農に必要な農業機械も資金も限られている。そこで先進農業生産を学ぶため、日本各地に視察へ行き、経験者のもとで指導を受けました。学んでいくうち、寒さ厳しい山形では、生産量だけでは勝負ができないことを知ります。ならばと、庄内という土地の気候風土を活かし、作物の美味しさを増加させ出荷する雪下にんじんなどの栽培方法に着手。
日本百名山のひとつでもある「月山(がっさん)」。その標高は1984mで、山形県のほぼ真ん中に位置しています。「月山高原にんじん」は、その月山の山麓、標高300m程ある雄大な開拓農地「月山高原(がっさんこうげん)」の大地で栽培されています。
不毛の赤土 実は磨くと宝石に
赤くて濃厚なニンジンが育つヒミツ、それは”赤土、ふたりの農園は不毛と言われた月山高原の赤土は実は大きな可能性を秘めていることに気づくことに。年月をかけ土壌改良した「粘土質の高い土壌」の特徴は実に大きな可能性を秘めていることを発見。通常よりも粘り気の強い赤土は、土壌改良すれば、野菜を栽培するのに最高の土壌に変身できる可能性が見えてきました。
その一つは、人参の初期生育を遅くさせる効果があり、通常よりもゆっくりと育てることで果肉が綿密になり、赤色も増します。そのため、食物繊維やβカロテンが豊富な人参が育ち、味わいも食べ比べて分かるほど、濃厚なのが特徴です。収穫は秋と春の二度に分けて収穫、雪が消えて、雪が降りだすまでが栽培期間。
月山高原 土作りの基本から
かつての不毛な赤土を変えた救世主は”内城菌”やワーコムという土壌改良する菌体の肥料です。 長年取り組んでいるのは、栄養豊富で健康な土壌作り。除草剤を最小限に抑え、有機肥料だけで育てる循環型栽培には、良質な土壌が欠かせません。
そこでたどり着いたのが、今から40年前、自然の力を活用した農法を研究する内城本美氏により発見された『内城菌(うちしろきん)』。微生物が活きた土壌菌で培養した堆肥を赤土に散布し土壌そのものを活性させる取り組みです。
内城菌は摂氏80度という高温で活性化する菌。そのため病原菌が入りにくく、安全性の高い微生物の種類と量の多様な土壌を作ります。彼らはこの菌を使い、幾度もの失敗と時間を積み重ね、かつて不毛と言われた赤土粘土を、濃厚なニンジンが育つ「良質な土壌」へ変えることに成功しました。
果肉 食物繊維の無添加の製造方法
健康で完熟した人参の果肉を粉砕し食物繊維を活かす製造方法を採用したどろどろジュース。人参の果肉を細かく粉砕したドロドロとしたスムージーのような人参ジュースは山形県の月山高原で育った人参が原料です。美味しい人参は健康な土壌から生まれます。完熟の臭味の少ない健康にんじんは数年をかけた継続した土作りによる健康で免疫力の高い土壌が育てます。
最高品質のスムージーのような人参の果肉粉砕出来る特殊製造工程を持った委託工場で人参ジュースは作られています。月山高原の人参ジュースは濃縮還元ではない原料からのストレートジュース。 原料を粉砕、すりつぶし、ペースト状にしたものをメッシュフィルターで搾汁した食物繊維を有効に生かす製造方法をとっています。
また防腐剤などの化学合成された添加物は一切加えない無添加の果汁です。原材料はすべて国内産に。原材料:にんじん(山形県産)、りんご(国内産)レモン(国内産)、梅エキス(国内産)となります。
殺菌処理された果肉ペーストはビンに詰める前に、非常に細かいミクロンのメッシュフィルターを通しています。 このフィルターを通ることによって、やわらかくて細かい果肉の食物繊維たっぷりの食感だけがジュースとして残ります。この処理ができる工場は国内では大手でもほとんど見かけることがない最新の設備です。
人参のジュース完成までの苦労
人参ジュースの製造はほとんど自動化が出来ています。しかし一工程だけ人でないとできない工程があります。それは、人参の皮むきです。人参は果肉が地下にあるため土壌細菌が入りやすいので、表面の凹凸を機械では剥けないのです。この作業になれた人での手作業になるのです。それも経験値のあるチームがデリケートな皮剥きをします。
この工場のにんじんの皮むきチームの皆さんが言うんです。「高田さんのにんじんはなめらかで軟らかくて剝きやすい」って。実が柔らかくて、みずみずしいというのです。
これはうれしいお話しで、高田にんじんの最高の誉め言葉です。毎日、人参ばかりを剥いて経験豊富な人達ですから、手で触った時から人参の良し悪しが解るんですね。この言葉をいただいて高田さんと二人で、ホントに喜びました。そして思いました「これならいける」と。
人参ジュースの先駆者の話し
人参ジュースを商品化するときに、この工場の創業者の津南高原農産の鶴巻さんから伺ったことがあります。保健所に「人参ジュースをつくるから指導してくれ」とお願いに行ったら「人参のジュースだけはやめとけ」って言われたと。それは、人参は果肉が地下にあるため雑菌の対策が難しいことからのリスクが高いからやめておけというものでした。
昭和30年代の話しで、ノウハウも設備も日本にはなかった時代で当然といえば当然かもしれないが、日々、研究開発のため、無我夢中で取り組んで完成を見たのは数年後という事でした。
この鶴巻さんは、JAS有機の法制度化にも関わった生産者の一人です。有機農業についてはとても詳しく、その歴史にもかかわってきた方とお聞きしました。日本の環境に合った有機農業を深く実践、実行、そして農産物の加工とその技術開発にもかかわってきたので、ホントの人参ジュース製造を深い所から研究し、素晴らしい製造工場を完成させました。今となっては故人ですが、農業を深く愛していた大恩人です。
土壌改良を重ねた人参生産 月山高原
病気に強い健康な完熟にんじん作りをするには、土壌から変えなければなりませんでした。土壌微生物が月山高原の畑を耕すといってもいいでしょう。ここまで来るには10年の歳月かかっています。
大量の完熟堆肥を投入し続けてきました。牧草などの有機物、木材くず、貝化石、そして発効促進してくれる発酵を促進する菌類を混ぜて高温発酵させ堆肥化して大地にすき込んでいきます。土壌1gの中には1万個以上の微生物、6000~50000種のバクテリアが存在しています。この土壌細菌の力をひたすら信じて土作りをしてきました。
月山高原の土壌はもともと石の混じった赤土の荒れた大地でした。この貧しい赤土を野菜に適した土壌に替えるには土作りをして土壌微生物を活かして時間をかけて増殖することで、にんじん栽培に適した耕地に変えたのです。
このようにして、4年、5年してくる頃から効果があらわれはじめます。土壌菌の活動が活発化して赤土の粘度が徐々に団粒構造化して来るのです。団粒構造化してくると水はけのいい、作物に都合のよい栽培しやすい優しい土壌に変わります。余分な化学肥料の害も出なくなります。
完熟した人参には臭味が残りません
生産者高田さんは人参の完熟にこだわっています。未熟な状態で収穫しないようにする意味は、窒素を果肉に残したくないから。美味しさはもちろんですが、安全面からの意味も深く気を使います。
完熟した人参 を使うことでエグミを除去し人参臭、青クサミの無い完熟ニンジンを作ることにあります。CN率の高い完熟人参が目標です。完熟するとにんじんは人参臭や青臭味の無い状態になるからです。土作りが順調で土壌が出来てくると作物は健康に順調に成長します。健康にすくすく育つ病気も少ない人参になるのです。
そして、その結果、人参臭味の無い完熟した果肉の柔らかいふっくらして果肉が出来てきます。人参のC/N比が高まると収穫します。C/N比とは有機物に含まれる炭素と窒素との比率を表す指標です。この数値を土作りの参考にすることで、圃場で栽培する作物に最適な土壌を準備できます。
▼月山高原にんじんの収穫作業