さくらんぼ王国やまがた 初夏に旬を迎える山形のさくらんぼ。丸くてかわいい、鮮やかに輝く赤い実を口の中へ。張りのある果肉を噛めば、ほのかな酸味と芸術的な甘みが口の中いっぱいに広がります。 全国生産量の、実に7割以上を占める山形県。高い山々に囲まれ、夏と冬、昼と夜の寒暖差の大きい気候が良質で甘みの強い果実を育むといわれています。 もう一つは地の利です。佐藤錦の旬は6月中下旬、梅雨に収穫する果物なので雨は天敵、雨に当...... 続きを読む
くだもの歳時記
佐藤錦の初結実から100年 さくらんぼ佐藤錦の誕生まで、佐藤錦の生みの親である佐藤栄助氏は、大正元年(1912年)果肉は甘いが柔らく保存性が低く日持ちが悪く保存性の低い黄玉(きだま)と酸味は強いが果肉が硬く日持ちするナポレオンを交配し研究と選抜育成を重ね、大正11年に初結実を実現します。 佐藤栄助氏と共に新品種の開発に情熱を注いできた栄助氏の友人、苗木商を営む岡田東作氏((株)天香園の創業者)はこの新品種の将来性を見抜き...... 続きを読む
通販30年の経験と教訓から クール便での事故の原因のひとつに、冷蔵庫の冷気の強すぎることによる「冷気ヤケ」という現象があります。集配の小型の車ではならないのですが、各地のセンター間に走らせている大型の冷蔵車に積まれてから発生するようです。 冷気の吹き出し口に近いところや直接冷気がかかるところにおかれると、サクランボは凍結してしまうことがあるのです。凍結してしまったものがまた別の便に乗り換えられるととけて黒ずんだ茶色のサクランボになってお客さまに届い...... 続きを読む
佐藤錦「バラ詰め」ご自宅用に サクランボの詰め方には、バラ詰め、手詰め、鏡詰めがあります。用途に応じて量目(重量)も品種も様々に内容が変わります。 バラ詰めには、紙の箱に直にサクランボ詰めるやり方と、パックバラと呼ぶプラスチックの容器(500g用、300g用)にバラバラに詰めるやり方があります。パックバラの詰め方は紙の箱に直接詰めるのと比べると無造作に詰めると500gの場合は定量にならないので丁寧にサクランボの軸...... 続きを読む
大粒品種 紅秀峰は期待の新星 紅秀峰(べにしゅうほう)は晩生種で、佐藤錦の後に収穫が始まります。佐藤錦より2週間ほど遅い、露地物は山形県辺りでは6月下旬~7月中旬に収穫されています。 『佐藤錦』よりも約2週間ほど遅れて収穫される晩生種の品種です。 簡単に紹介しますと、紅秀峰は昭和54年に山形県で、『佐藤錦』と『天香錦』という品種を交配して開発された比較的新しい品種で、最も人気の『佐藤錦』に比べて大粒で、果肉が...... 続きを読む
佐藤錦が通信販売のきっかけ 味の農園の通信販売を始めるきっかけは、山形県の特産品や農産品を全国にお届けして多くの皆様にお客になってもらいたいとの思いから、昭和62年に郵便局の「ふるさと小包」事業に参加することから始まりました。 参加してみると「さくらんぼ」はとても全国的に人気の高い商品であることが解かりましたが、さくらんぼの「ふるさと小包」は一方でお客様からのクレームも多い商品であることも思い知らされました。 特に...... 続きを読む
母の日サクランボ2月に満開 母の日に使うギフト用の温室さくらんぼを「母の日ギフトさくらんぼ」「母の日さくらんぼ」と呼んでいます。このサクランボは収穫から逆算すると2月上中旬に雪の中の温室でサクランボの花が満開をむかえることになります。 満開のときに大事なのは、なんといってもサクランボの収穫をささえる受粉、交配という仕事になります。そのために大量のミツバチをたくさん温室に放しています。 さくらんぼは、1本の樹では受精しない性質、「他家受...... 続きを読む
色着きは温度格差が影響 今年の佐藤錦の収穫は平年より少し早く、来週くらい(6月中旬)から雨除けハウスのさくらんぼは佐藤錦の収穫が始まりそうです。生産者の方々にお聴きすると実の着色に注目して収穫時期を決めるのだそうです。 サクランボの収穫は色が着いたものから収穫したいところですが、何回か分けて収穫するとストレスで実が軟化することになるので、ある程度全体に色づきが廻ってから、2回くらいでサクランボの収穫を終了できるように1回収穫が終わったら...... 続きを読む
白い花で満開になったサクランボの畑は桜(ソメイヨシノ)とは違った妖艶な印象が感じられます。そして畑いちめんに甘いサクランボの香りがかすかに漂っています。ようく見るとミツバチやマメコバチが活発に蜜を集めに働いて飛び回っています。 さくらんぼ受精には別品種が 今年のサクランボ、佐藤錦は昨年より2-3日早く満開を迎えました。今年が暖冬だったことと、4月のこれまでのお天気が順調で温かい気温が続いたことが要因に挙げられます。 ...... 続きを読む
さくらんぼの生育は順調 山形県の今年の桜(ソメイヨシノ)は毎年県内でいちばん開花の早い山形市の霞城公園のソメイヨシノがほぼ満開になっているほか県内各地の桜は今週末4月20日くらいに満開と思われます。さて気になるのはサクランボの開花ですが、ソメイヨシノより約1週間から10日遅れで開花するのが平年のサクランボです。ですから佐藤錦で4月下旬頃と見られています。 今年は暖冬だったこともあり平年より8日位早いという生育状況とのことです。あんまり開花が早いと、...... 続きを読む
芽欠きは実の数制限 大粒に 雪の中での剪定作業が終る2月に入ると、さくらんぼ畑では芽欠き作業が始まります。そのままにしておくと、たくさんの実が成るので自ずと小さい実になってしまうからギフト用の大粒で立派な実にするためには、「芽欠き」作業という手間をかけます。つぼみ、芽のうちからの間引き作業です。 大粒の佐藤錦などの「大粒さくらんぼ」をつくるために1本の樹につける着果数を制限します。花芽(はなめ)の中には、3-4個の花(さくらんぼの実...... 続きを読む
傘に入れないサクランボ さくらんぼ生産者にお聞きすると露地サクランボが数本ある。というお話が時々耳にします。露地サクランボとは雨除けハウスの設備がないサクランボのことです。何本かがまとまった畑から離れているとか、雨除けハウスが架けられない傾斜地とか。中途半端な畑にみられるようです。 このような環境のサクランボは産地全体からすると結構な面積になります。そして雨除けハウスのサクランボが出回る前に、収穫され市場に出回ります。その数量は正確な集計がなく把握...... 続きを読む
豊作までの長い道のり さくらんぼの花が咲くと、受粉の条件が良ければその咲いた数だけさくらんぼの実がつきます。しかし全てが生育するわけではありません。サクランボの満開後、20日間でマッチの先のような小さな実が50%以上落果してしまいます。細かな育たない実は落ちて無くなってしまいます。これを生理落果といいます。 サクランボの生理落果の理由は、栄養のバランスが充分とれなかったり、栄養が実に行かなくなり落ちてしまうものもあります...... 続きを読む
さくらんぼの開花から約1カ月になりました。今の山形さくらんぼの様子をお伝えします。今年は4月の上旬の開花前に、山形の果樹地帯は強い低温と霜の影響を受けました。 この時期はサクランボの生育にとって開花受粉の直前の大事な時期。低温や霜は直接受粉の妨げになります。蕾が膨らみ実の成る雌しべが枯死しまう害を受けやすい時期で、県内の各地で霜の害が確認されました。 温暖化で霜害が多くなる ここに温暖化による現象として晩霜(おそじ...... 続きを読む
サクランボが交配して実を成らせるには、受粉は同じ品種同士では受粉しないという性質があります。そして、違う品種でも受粉には相性があって相性がいいものとそうでないものの間には大きな受粉効率の違いがあります。その違いは花の咲くタイミングであったりその年の天候であったり、その畑の条件であったりします。どのような品種の組み合わせがいいのか、佐藤錦を収穫の中心に他の品種が1-2割、授粉用の品種が必要とされています。 [caption id="attachment...... 続きを読む
百花繚乱の春にマメコバチ 近年、さくらんぼの花の開花は早まって来ている気がします。他の果物の開花も同じ傾向が。地球温暖化と関係しているのでは気になるところです。大型連休の直前から連休が明ける頃、山形では様々な果樹の花が盛りを迎えます。サクランボ、ラフランスなどが一帯を白く染めて幻想的な景色を魅せてくれます。少し遅れてリンゴの花が開きます。 サクランボの畑は、全体が雨除けハウスの鉄パイプで覆われているので分かりやすい存在です。「雨除け...... 続きを読む
くだもの果樹園のお花見 サクラ(ソメイヨシノ)の満開が終わるころ、果樹園のさくらんぼの花が徐々に満開を迎えます。山形県の桜は満開から葉桜へと姿を変え、お花見の舞台は「果樹園の花々」へと移り変わります。 山形県ではソメイヨシノが4月中旬に満開になり、約1週間後にサクランボ、桃、ラ・フランスの花の開花がはじまります。サクランボの花が終わる5月上旬にはリンゴの花も満開になって来ます。 それぞれの花は1...... 続きを読む