お米の花はあまり気付かないで咲く花
8月上旬は穂が出る季節、ひとめぼれ、はえぬき、ササニシキ、コシヒカリの順に穂が出ます。
平年ですとはえぬきの穂が出る時期は8月上旬、ササニシキはそれより2-3日遅く、ひとめぼれは2-3日早く穂が出ます。
またコシヒカリ、ミルキークイン、つや姫は1週間ほど遅い8月15日ころに穂がでて花が咲きます。
イネの穂とお米の花が同じというイメージが繋がらないからか、白い小さな花は神秘的ですが、花としての認識が薄いせいか中々気づかない存在なのです。
お米の花は不思議な形、お米の形そのまま
葉っぱの中に隠れている感じなので、あまり目立たないのでお米になる前に花が咲いていることに気づかないのです。
そして、一番暑い8月上旬頃からですので、猛暑の中であまり外に出てみている余裕がないことも原因のひとつ。そして田んぼには日陰がありませんから。
お米の花、イネの穂をようく観るとお米のもみ殻の部分が花のがくで学の中から雌しべ雄しべが出ているのがわかります。
このもみ殻にあたる部分を子房といいます。いずれにしても見えずらい花ですから、開花の時期を注意深く見守らないといけません。
今年はお天気に恵まれて7月31日頃から花が咲き始めました。いずれも約1週間から10日位咲いています。
お天気によって期間が違います。晴天が続くと早く咲き終わり、雨がちだとだらだら長く咲いています。
それは、きっと受粉がしっかりできる様にできているからで、受粉するまで咲いているという性質があるからと思います。
穂が出て花が咲き、お米がみのるまでの順序
7月中旬に茎の中に穂が出来てから、だんだん成長し8月10日頃になると茎の中から出てきます(出穂:しゅっすい)。
いねの一生の中で穂の出る10~15日前が最も大切な時期で、この時期に低い気温や強い風が吹いたり、旱魃(かんばつ)にあったりすると稔らないもみが出て収量と品質が低くなります。
お米の花、イネは穂を出してから5~7日程度で、すべての籾(もみ)が花を咲かせて受粉が終ります。
イネの受粉は自家受粉(別の品種がなくても受)する性質ですから、交配の心配はあまりいらない特徴があります。
受粉した籾(もみ)は10日位で胚(はい)や胚乳(はいにゅう)ができ、子房(しぼう)がふくらんで稔っていきます。