佐藤錦の作付が70%を超える 山形には、明治8年(1875年)に東京三田育種場から、洋なし・りんご・ぶどうなどの苗木にまじって、3本のさくらんぼの苗木が入ってきました。その後さくらんぼ栽培はリンゴ、洋なし、桃などの果物とともに山形県内で普及し、官民一体となっての努力も実り、現在、山形県のさくらんぼ生産量は全国生産量の75%を占めるまでの「さくらんぼ王国」となっています。 このさくらんぼ王国を築き上げた功労者として...... 続きを読む
くだもの歳時記
サクランボ苗が輸入される 日本にサクランボの苗が輸入されたのは明治元年のこと。北海道開拓の一環としてさくらんぼの苗木が導入され、そこから全国に苗木が配られ日本での作付が始まります。 明治維新の西洋化の流れに乗って日本に最初にヨーロッパ系のセイヨウミザクラが入ってきた明治元年(1868年)に最初にサクランボを植えたのはドイツ人のガルトネルが北海道に合った6本のさくらんぼを植えたとあります。この時持ち込まれたサクランボ苗は日本の...... 続きを読む
だだちゃ豆を上手に茹で冷凍に これまで何度も申し上げてきた通り、だだちゃ豆は新鮮さが美味しさの命です。最高の美味しさを求めるなら「朝採れ新鮮」のだだちゃ豆でしかも本豆(晩生白山だだちゃ豆)と地元の人たちは言います。 そして、本当の朝採れだだちゃ豆を一番おいしくいただくのであればやはり新鮮なだだちゃ豆を茹ですぐ召上るのが一番です。あの茹でた時に広がる何とも言えない香ばしい甘い香りを楽しんで食べていただきたいのです。...... 続きを読む
雪下にんじん 雪の布団で春まで 山形県の月山高原の人参畑は冬は3m以上の積雪になります。雪下にんじんとは、豪雪地帯のにんじん産地に限った栽培形態です。前年秋に収穫できる状態の人参をわざと2メートル以上もの雪の下で冬を越させる方法で収穫した人参をいいます。 山間地の豪雪地域で越冬野菜の保存方法として受け継がれてきました。降雪間際に生産される人参を3m以上の積雪の布団に閉じ込める保存方法で春から新鮮な人参が食べられます。「雪味にんじん」や「雪割にんじん...... 続きを読む
りんごは皮ごと生で食べる お腹の調子が悪い時や風邪をひいたり、体調の悪時はりんごがいいとよく言います。りんごを加熱調理すると栄養成分が高くなるといいますが本当でしょうか。にわかには信じられないこの質問。しかし、これは最近の研究の結果、本当だということがわかってきました。 したがって、りんご(くだもの全般)は生で食べた方が身体に良いという常識が覆されつつあります。どうやら、りんごの栄養成分、ビタミン、ミネラル、...... 続きを読む
変色の注目成分プロシアニジン 「1日1個のりんごは医者いらず」と言われている理由、 この言葉はイギリスの一地方で生まれたことわざであるとされていますが、それほどりんごには健康をサポートする栄養成分が豊富に含まれています。 りんごの内臓脂肪を減らすことでいま話題になっているりんごポルフェノールの成分プロシアニジンもその一つでしょう。 りんご由来のポリフェノール「りんごポリフェ...... 続きを読む
土佐文旦のふるさと高知県宿毛 文旦は、温暖な気候を好むため、主に西日本で栽培されています。なかでも高知県が全国生産量の90%を占めています。土佐文旦と呼ばれる所以です。 高知県は年間の降水量が全国第1位で、文旦の成長にかかせない雨が多く、土佐文旦の栽培にとても適している地域です。それは、グレープフルーツのように大玉の柑橘の土佐文旦は肥大するのに恵みの雨と海からの潮風が欠かせません。 大串さんが営む「ハッピーフルーツ園」は高...... 続きを読む
人参 赤みが強く濃厚に 積雪10mをこえるという霊峰月山がっさん(1984m)、その山麓にある月山高原は自然豊かな庄内平野を見下ろす昭和になって開拓された標高300mの高原の農地です。かつての多くの入植者たちは、月山高原の厳しい自然と作物を拒む独特の赤土粘土と石混じりの土壌に苦しめられここを去った人も多い。 月山高原にんじんの特徴はと赤土の粘土質の高原のため初期の生育が遅くゆっくり育つため人参の赤みが強く果肉...... 続きを読む
スマートテロワール農村の成長 15兆円穀物産業創造の提案 その鍵は余っている水田の畑地への思い切った転換です。そこで国内自給率が低い穀物で家畜を育てます。その穀物や畜肉を地域の既存の工場で加工し、新鮮なうちに届け、最高の味を提供します。 一方、地の利を活かし流通・広告コストを抑え、「日常食品」で輸入原料による商品と対抗します。 地域の加工場やお店・消費者と手を結び、食と農を地域に取り戻すのです。 こうして曖昧な活用で財政負...... 続きを読む
誰でも飲める人参ジュースが βカロテン、食物繊維、たっぷりの食感。特に子供には嫌われるにんじん臭を抑えた誰でも飲める 飲みやすい人参ジュースです。体が弱っている方や健康のためにという想いから、毎日続けるために安心で安全はもとより人参嫌いでも飲んでいただける誰にでも飲める美味しさにこだわりました。 製造方法については完成まで3年をかけました。幾度も吟味しながら、βカロテン、食物繊維を大切に有効成分を壊さない低温殺菌で仕上げることで有効...... 続きを読む
ここで人参の保存方法をご説明する前に人参の栄養成分についての大切なことをお伝えしたいと思います。 にんじんの英名、キャロットの名前の由来はβカロテンから来ているというといいます。その語源になっているカロテノイドとは動植物に含まれる赤色、橙色(オレンジ色)黄色の色素のことで、約750種が確認されています。 カロテノイドは私たちの身近なものとして、にんじんのカロテン、トマトのリコピン、鮭のアスタキサンチン、ほ...... 続きを読む
にんじん全体からみると 人参を選ぶ際は、果肉の色がなるべくオレンジ色が濃い物を選びましょう。表面はなめらかで傷やひび割れがなく、品種にもよりますが、先が丸くなったあまり先が細くなっていない物の方が良い人参です。 葉が付いているものは葉先まで活き活きとしていて萎れていないものがいいのですが、葉付きのものは新鮮だと考えていいでしょう。 人参に葉が付いていない場合は、切り口が茶色くなってない新しい物を選びましょう。また、...... 続きを読む
月山高原の雪下にんじん 月山高原の雪解けは3月下旬になる。真冬の積雪は3mにもなって人を寄せ付けません。3月の春一番と共に急激に雪解けが早まります。雪下のにんじんは除雪をしながら掘り進んでいきます。ここでは収穫機械は使えません。プラウで掘り起こした土まじりの人参を手作業で収穫していきます。 人参の収穫作業は中腰での作業と寒さとの戦いが続きます。雪解けの水を含んだ畑はぬかるんでドロドロのところもあり、コンディションは最悪。もしかすると足腰...... 続きを読む
山形県内でも栽培は少ない知名度もいまいちの品種「こうとく」ですが、りんごファンに少しずつ知られるようになってきました。 こうとくは東光という品種の自然交雑から青森県で生まれた品種です。1個の大きさは小玉で150~180g位が平均的サイズです。あきらかに小玉でしかも着色の悪いりんごです。 しかしこのリンゴの特徴は、素晴らしい香りと蜜入りの味、外見は悪い小粒のリンゴですが食べては驚きの美味しさがあります。 こう...... 続きを読む
自分らしく生きるために農業を 月山高原でにんじん栽培を中心に畑作農業を営む高田さん兄弟は、ビジネスをするために「農業」を選びました。 そもそも兄、庄平さんの高校時代の夢はプロサッカー選手。山形県内では有名私立名門高校に特別待遇で入学しサッカー漬けの毎日で冬の国立目指すが3年の大事な時に膝の大けがでサッカーを断念。悩んだ末に進学して通訳をめざしました。国境を越え人々との交流に憧れ、大学ではアメリカに留学しました。 ...... 続きを読む
美味しい「山形ラフランス」に仕上げるためには「果肉の充実した適期に収穫すること」が何より大切です。 山形県ではその年の気象経過や生育状況からおおまかな収穫時期を絞り込み調査を重ねています。長年の集積したデータを基にして各 産地において個々の農家がサンプル果実を持ち寄り関係者で詳細に検討し、きめ細かに内容を分析して最適な収穫時期を決めています。 ラフランス収穫は10月上旬から ラフランスは4月下旬頃開花して、白い可愛い花を...... 続きを読む
ラフランスは美味しい食べ頃を見極めるための処理として10日間冷蔵庫で低温処理します。それを予冷といいます。「予冷」とは低温冷蔵庫に入れ果実の呼吸を極端に抑制することをいいます。そして予冷したラフランス常温に戻すと一斉に呼吸を再開してデンプンを糖分に変え始めます。「予冷」から常温に出して「追熟」の期間を約10間経て「完熟」の食べ頃になるという仕組み。 ラフランス予冷の順序と方法 ①▼ ラフランスの予令は追熟に先立って一定期...... 続きを読む
ラフランス、洋梨の日本一の産地である山形県では山形県青果物等標準出荷規格を定め品質向上に努めています。 ラフランスのサイズについても同様に山形県の基準に従って取引がされています。生産の出荷基準があり、流通についても集荷についてサイズ、品質についても詳細な規格に基づいて取引されています。 「第1 ,この要綱は、青果物等の取引の公正と商品価値の向上を図るため、青果物等の 出荷規格を統一し、これを普及することにより、県産青果物の声価を高め、農業 経営の安...... 続きを読む
だだちゃ豆 尾浦の特徴とは 7月下旬に収穫がはじまる「だだちゃ豆」ですが、最終の9月上旬から収穫されるのがこの秋の品種尾浦(おうら)です。だだちゃ豆の特徴であるクビレがあまり無いのと、サヤにだだちゃ豆特有の茶色の産毛が無いにも拘わらず、こちらも正真正銘のだだちゃ豆の品種です。花の色もほかの品種はみな白色なのに尾浦だけは紫色の花を着けます。 だだちゃ豆の異端児とも呼べる尾浦は、だだちゃの特徴でもある。「くびれ」が無く、茶色い産毛も見あたりません。一回...... 続きを読む
津南高原農産 社長鶴巻さん 昭和24年、鶴巻さん一家は津南高原の開拓地に鍛治屋として東京から入植した。鶴巻さんが10歳の時だったいう。 農家として入植したのではないため、農地の配分を受ける資格はなかった。しかし、農地に転用される前の山林を地主から買っていたため父親は農地を得た。条件の悪い場所で、水利権の問題などから旧村民の反発もあり苦労は多かった。 中学校を出て、一旦は東京に就職したが、体を壊して田舎に帰った。それと前後して父親が体を...... 続きを読む