◆◆ ばっちゃん物語 第29話 ≪ばっちゃん子供頃のお話し≫ ◆◆
■桃の節句には「ばんけ」が欠かせない
さすがに3月の桃の節句のころになると積雪は
まだあるものの陽射しの強さが違ってきます。
川の土手の南側は雪も解けて地面が
出てきている場所もあります。
今日は桃の節句、学校から走って
帰ってきました。
お母ちゃんにに昨日から頼まれていたことがあったのです。
トコちゃんは村はずれの川の土手に
お母ちゃんに言われたとおり
ばんけ(ふきのとう)を採りに来ています。
ゆきが解けてぐちゃぐちゃに水たまりになっている道を
バチャバチャ踏みつけながらスコップを手に
やってきたのですが、ホントに
「ばんけ」があるのか心配でした。
陽のあたるところには見つかりません。
雪が厚くなっている所と薄いところがあって
雪が薄くなっている土手の上の方を下から
覗き込むように見ると
こんもり盛りあがっている所が見えました。
「ばんけ、あったー!」思わず声を出してしまいました.
続く・・・