シルバーベル 美味しさと魅力
『シルバーベル』は山形県生まれの西洋梨で、1957年にラフランスの自然交雑実生を選抜し、山形県の園芸試験場で育成され誕生ました。いわばラフランスの当然変異の選抜育成種と言えるでしょう。晩生種の西洋梨で11月中旬に収穫し、12月に入ってから市場に出回ります。
味は、やはりラフランス独特のまろやかさを受継ぎ『甘味の中にほんのりとした酸味があり、滑らか食感で濃厚な味』が楽しめます。独特の果汁たっぷりの果肉は、とろけるような滑らかな舌触りで、西洋なしの中でもラフランスに匹敵する食味があります。
山形の西洋梨といえばやはり「ラフランス」が有名ですが、実は生産地である山形では「ラフランスよりシルバーベルの方が好き」という方も多いのです。ラフランスとの違いは”果実の大きさ・食べ頃が分かりやすい”という特徴があります。では食べごろ(完熟)をどう見極めればいいのか。食べ頃の調整方法も含め、洋梨のプロがご説明します。
シルバーベル黄色に柔らかく
シルバーベルは、ラフランスに比べると『食べごろの判断』はとても簡単です。
《シルバーベルの食べ頃とは》
(1)まず、表皮の色が”緑色から黄色”に変わり、黄色が強くなってきます。
(2)甘い香りがたち、軸の周りを押して柔らかさを感じたら完熟(食べごろ)です。
(3)もう一段深い完熟は、果実のお尻など表皮同士がぶつかった痕などが茶色に変色してきます。
(4)完熟の段階になると、ナイフを入れれば果汁が溢れ出るような完熟具合になり、シルバーベル特有の”甘い香り”がより一層際立ちます。
《注意すること》
1,柔らかくなるまでは冷蔵庫には入れず、常温(居間の温度)で追熟を待ちましょう。シルバーベル未熟の時は”固い部類の洋梨”のため、味の農園では”完熟に近くなったもの”をお届していますが、届いた時はやはりまだ硬さが残っています。
2,到着から1週間後をめどに食べる場合は、室温で追熟させた方が理想です。室温に置き、シルバーベル特有の甘い香りがして来たら、食べごろ(完熟)に近い状態です。完熟したら冷蔵庫などで1-2時間ほど冷やして食べると美味しく頂けます。
シルバーベルの美味しい食べ方
前述した方法でシルバーベルが完熟までは常温保存し食べる頃合いをみて冷蔵庫で冷やして食べるのがオススメです。
(1)完熟までは常温で完熟したら、冷蔵庫で2~3時間ほど冷やして食べる。
(2)皮が付いたまま四つ切りにして、皮を剥きくと果汁で果肉が滑らないので4等分、8等分にしてから皮をむきましょう。
(3)皮をきれいに剥いてからお好みで食べやすい大きさにカットして食べるのがオススメです。
■手を汚さない食べ方
また、皮の付いたまま半分に切り、スプーンですくって食べるのもいいでしょう。とにかく完熟状態になってさえすれば美味しくいただけること間違いありません。
完熟のシルバーベルは濃厚な味の中に少し酸味があるため、ジャムやコンポートにもオススメですし、ケーキやタルトなどのトッピングに使っても抜群です。
シルバーベル 完熟の頃 まとめ
味の農園では、シルバーベルの食べごろを考慮し、到着後1週間から10日間で食べることを想定し箱詰めしています。
シルバーベルは堅い状態では甘みが出ませんので、くれぐれも堅い状態では召し上がらないで下さい。緑色で固い場合は居間などの暖かいところに置くとすぐに黄色になり柔らかみが出てきます。
食べごろを見極めるコツは、完熟になるまで冷蔵庫には入れず、室温で目の届くところに置き追熟を見守るのが理想ですが、決して難しくはありません。安心して緑色が黄色に変わるのを待てばいいのです。
その黄色の度合いが濃くなるほど完熟度合いが高くなります。
追熟温度は12℃~17℃前後が最適です。温度が低いと追熟は遅れます。なかなか柔らかくならないときは室温でリンゴと一緒にポリ袋に入れると追熟が早く進みます。シルバーベルが届いたら、ぜひ1個ずつ柔らかさを指で確かめて柔らかいものから順に召し上がってください。
▼シルバーベル 収穫風景 山形県