シルバーベルの旬は12月〜2月
シルバーベルはラフランスの枝変わりの品種で、ラフランス畑の中で発見されました。その名は、育成者の鈴木寅雄氏の「鈴」と、白銀の雪に覆われる季節に熟し、クリスマスベルの形に似ている事から「シルバーベル」と名付けられました。
収穫は11月中旬に始まり、12月に入ってから市場に出回ります。ラフランスよりも遅く収穫され、最も寒い時期に美味しく食べられる西洋梨です。洋梨の中でも旬が一番遅く、1月2月くらいまで楽しむことができます。
《西洋梨の種類と旬》
シルバーベル 黄色で食べ頃に
シルバーベルは固めの品種のため、味の農園では到着後1週間~10日に完熟するようお届けしています。到着したシルバーベルの表皮が『緑色が黄色に変化』し、実も柔らかくなってきたら完熟(食べ頃)です。
樹とつながっていた部分、軸が枯れて木質化してくると自然とシルバーベルの緑色は消え黄色が強くなってきます。黄色が強くなればもう食べ頃の完熟状態と判断できます。
特に、シルバーベルはラフランスと比べると食べ頃がわかりやすい洋梨です。食べ頃になると、果皮全体が黄色みをおびてきます。ラフランスと違いはっきりと完熟の状態が表皮の黄色で判別できます。そして、軸の周りにシワがよって、果実の表面を指で軽く押してみて、柔らかさを感じると食べ頃です。
▼シルバーベルは温度が高いと熟すのが早く、温度が低いと熟すのが遅れて保存性が高まります。
シルバーベル保存の仕方
通常、届いたシルバーベルは固く完熟していないのが一般的です。まとめて買うことが多い場合、同じ条件だとすべて完熟してしまいます。そのため『食べ頃の時期をずらしたい』時がただあります。そんな時は以下の方法でシルバーベルの完熟(食べ頃)を調節ください。
①涼しい場所に置く(完熟が遅れ、保存期間も長くなります)
②冷蔵庫に入れる(上記よりもさらに完熟が遅れ、保存期間が長くなります)
冷蔵庫に入れる場合は、完熟する前にできるだけ早く「湿気を保つ新聞紙など」に包み、ポリ袋に入れて5-3℃の冷蔵庫に入れます。この状態で30日程度は保存できます。
保存を良くするコツはシルバーベルの水分を失わないように密閉状態を保つことです。この時、エチレンを発生させる果物(リンゴ)と一緒にしないことがコツです。リンゴはシルバーベルや洋なしの追熟を早めますので気をつけてください。
シルバーベル 食べ頃早くする
上記とは逆に、シルバーベルを早く完熟させ、食べ頃を早めたい時は以下の方法をお試しください。
①温かい部屋に置く(食べ頃が早ります。2日〜1週間程度で食べ頃に)
完熟前のものは新聞紙で包むかポリ袋に入れるなどして直射日光を避け、室温で保存して追熟させます。12~17度前後が理想といわれています。状態にもよりますが、居間の温度で2日~1週間くらいで食べ頃になるはずです。数が多い場合は、数個ずつ気温の高い場所に移動させて、順々に完熟させていくと効率よく食べられます。
②リンゴと一緒にビニール袋に入れる(りんごのエチレンガスにより、さらに食べ頃が早まります)
食べ頃を最も急ぐにはこの方法を使います。りんごと一緒にポリ袋に入れておくとよいでしょう。リンゴが発するエチレンガスの刺激により追熟が加速します。美味しさも向上するようです。かなり効果が早く現れますから注意しながら食べごろに気をつけましょう。
※完熟後の保存方法(冷蔵庫)
完熟したシルバーベルは、ポリ袋に入れるなどして水分を逃さないようにし、冷蔵庫の野菜室に入れます。完熟すると日持ちしないので早めに食べましょう。
シルバーベル冷凍保存の方法
どうしても食べきれない場合、シルバーベルは簡単に冷凍保存ができます。冷凍する場合は、ぎりぎりまで完熟状態になったシルバーベルを利用するのが重要です。以下の方法がオススメです。
①完熟したシルバーベルを”皮つきのまま”果肉をナイフで半分に切る
②半割したシルバーベルをラップで包み、冷凍します。
③食べるときは自然解凍または半解凍し、直接スプーンで果肉をすくいながらシャーベットとして召し上がれます。
④完熟したシルバーベルの皮をすべてむき、適当なサイズにカットし、保存用袋などに入れて冷凍庫へ。シャーベットとしてデザート感覚で楽しむこともできます。
▼シルバーベル 収穫の模様をどうぞ