山形牛の生産者高橋さんの紹介
至福の牛肉を育てるその原点にあるのは愛情です。高橋畜産では山形牛の生育に関わる環境と育てるときの愛情が大切と考えています。
おいしい牛肉の生産者としての私達のこだわりをひとつ挙げるなら愛情です。牛とたくさん話し、たくさん声を聞き、「牛の言葉がわかるようになる」ことをスタッフ全員がめざしているということかもしれません。
一頭一頭に声をかけ、細かく気を配り、毎日まいにち健康状態を確認します。優れた血統に潜むポテンシャルが十分に発揮されるよう、すくすく元気に育ってもらうのが職人の腕の見せどころだからです。
全国有数のブランド牛である〈米沢牛〉も〈山形牛〉も、高橋畜産オリジナルブランドの〈蔵王牛〉も、私達が育てあげる牛肉は健康的なおいしさに溢れ、肉のプロ達から高い評価を獲得しています。牛への深い愛情と理解。それこそがおいしさの原点になります。
山形牛、米沢牛、蔵王牛とは
豊かな自然に育まれた山形は黒毛和牛の生育にはとてもいい環境が整っています。山形牛、米沢牛、蔵王牛は奥羽山脈や朝日連峰、それら雄大な山々と、日本海に注ぐ一級河川、最上川を有する山形。
その気候は、夏は暑く冬は雪の降り積もる寒さで、昼夜の寒暖差も激しいとされています。この環境が他にはない山形牛の美味しさと豊かな条件となっているのです。
そんな山形の風土に育まれた「米沢牛」と「山形牛」。特に「米沢牛」は松坂牛、神戸牛、と並び、三大和牛の一つに数えられ、日本人に広く親しまれています。恵まれた環境と畜産農家の努力によって育った山形の黒毛和牛ですが、そのブランドを冠することが出来るのは厳しい条件をクリアした厳選された肉牛のみとされます。
山形牛の特徴から
肉質と味わい山形牛は、きめ細かい肉質と美しい霜降り(サシ)が特徴で、豊かな味わいを持っています。 脂肪の溶ける温度(融点)が低く、口の中でとろけるような深い食感が楽しめます。
そして素晴らしい山形牛の味わいの理由が山形の風土としての環境にもあります。寒暖の差が大きい環境にあるからこそ牛たちはゆっくりじわじわと体を大きくし、きめ細かなサシが綺麗に入りこんだそれは見事な肉質をその身に纏っていくのです。その細かく美しいサシが極上の甘みを口中に広げ身も溶けるような感動を与えてくれます。
肉牛の健康や育成環境から考えると山形県の自然環境は夏の猛暑、冬の豪雪に象徴されるような四季の移り変わりがはっきりしていることや昼夜の寒暖差が大きい環境が牛の育成に良い影響を与えています。 特に山々から湧き出す良質な水が牛の健康と肉質に少なからず影響を与えています。
総称、山形牛について
繊細な肉質で魅了する全国屈指の黒毛和牛。一般的に山形牛と言われることが多いですが、一方で「総称 山形牛」とも言われています。これは、米沢牛に始まる山形の肉牛の歴史の中で、昭和37年に県内銘柄牛の品質規格を統一するために、当時の県知事が飯豊牛や西川牛、天童牛などを「総称 山形牛」と銘名し、山形県を代表する黒毛和牛ブランドを育てていくこととしました。
そして、山形牛を名乗るには、山形県内において『最も長く肥育された未経産および去勢の黒毛和種であること』や『公益財団法人日本食肉格付協会が定める肉質4等級以上であること』などが定められています。
また安全性第一を掲げ『各行政機関で実施する放射性物質検査において、放射性物質が「不検出」であること』など、やはりそこには厳格な基準があります。食味が良く、脂質の口溶けの良さが特長の山形牛もまた、山形の風土が生み出した県を代表する肉牛と言えるでしょう。
山形牛の定義とは
山形牛として認定されるためには、以下の基準を満たす必要があります。育成地は山形県内で最も長く肥育・育成された未経産および去勢の黒毛和種であること。
肉質等級は社団法人日本食肉格付協会が定める肉質4等級以上(場合によっては3等級も含む)であること。最終飼養地、最終的な飼養地が山形県内であること。
※飼料について抗生物質及びホルモン剤無添加を厳格に管理しています。
蔵王牛はホルスタインとの交雑種
赤身の旨さ光る交雑種ブランドの最高峰です。蔵王牛。それは、地域ブランドではなく、蔵王高原牧場というたったひとつの生産者から出荷される、ドメーヌ(生産者単位)のブランド。だから、つくり手のコンセプトや技術がそのまま肉の個性になることはもちろん、品質はバラつきなく安定的なのです。
血統は、黒毛和牛とホルスタイン。黒毛和牛の脂の旨さと、野性味ある赤身肉の旨さ。そのポテンシャルを合わせ持つ蔵王牛は牧場環境から育て方、飼料、安全性に至るまで些細なこだわりを積み重ね交雑種の最高品質をめざして本来の個性を最大限発揮するよう丁寧に仕上げられています。
赤身肉からギュッと滴るたっぷりの肉汁の肉本来の野性味溢れる旨さと上品な脂の甘み。たくさん食べても飽きることのない、さっぱりとした食後感と食べ尽くす満足感がありながら、実はヘルシーなバランスがあります。最高にハッピーな蔵王牛、肉を愛する人に是非食べていただきたい牛肉です。
〈 蔵王牛 〉とは品種=交雑種、格付け=3以上 但し、生後月齢27ヶ月以上の場合は2も含める
生産者=(有)蔵王高原牧場
※飼料について抗生物質及びホルモン剤無添加を厳格に管理しています。
米沢牛について
神戸・松阪に並ぶ日本を代表する黒毛和牛のブランドです。
松阪牛と並ぶ日本屈指の名牛と言われる「米沢牛」。その歴史は、明治時代、一人のイギリス人が英語教師として米沢の地を訪れ、そこで食した牛肉の美味に感動し、任期を終え横浜に戻る際に一頭の牛を連れ帰ったことに始まると言われています。
米沢盆地特有の豊かな自然、百有余年培われた飼育技術と愛情の込められた管理、厳しい認定定義により、豊かな香りとおいしさをもつ伝統の逸品「米沢牛」は生産され、全国屈指のブランド牛として広く認知されています。
高橋畜産グループでは、米沢牛認定牧場である米澤農場と米澤第2農場で育成しており、それらは「牧場直送 米沢牛」として販売されています。高橋畜産は米沢牛ブランドの優れた生産者として、技と精神をしっかり受け継ぎ、高い評価を獲得しています。
米沢牛の定義について
1=飼育者は、置賜三市五町(※1)に居住し米沢牛銘柄推進協議会が認定した者で、登録された牛舎での飼育期間が最も長いものとする。
2=肉牛の種類は、黒毛和種の未経産雌牛とする。
3=米沢牛枝肉市場若しくは東京食肉中央卸売市場に上場されたもの又は米沢市食肉センターでと畜され、公益社団法人日本食肉格付協会の格付けを受けた枝肉とする。
但し、米沢牛銘柄推進協議会長が認めた共進会、共励会又は研究会に地区を代表して出品したものも同等の扱いとする。また、輸出用は米沢牛銘柄推進協議会が認めたと畜場とする。
4=生後月齢32ヶ月以上のもので公益社団法人日本食肉格付協会が定める3等級以上の外観並びに肉質及び脂質が優れている枝肉とする。
5=山形県の放射性物質全頭検査において放射性物質が「不検出」であるものとする。
飼育地は 置賜管内の三市五町:米沢市、南陽市、長井市、高畠町、川西町、飯豊町、白鷹町、小国町
※飼料について抗生物質及びホルモン剤無添加を厳格に管理しています。
特別な米沢牛も
【米沢牛 シャトーブリアン】
牛1頭あたり約3%しかないヒレ肉のさらにまんなかだけの肉質の良い部分という、幻とも言うべき贅沢なお肉が、シャトーブリアンです。脂肪が少ないのに柔らかさはヒレのなかでもダントツ。繊細で、クセもない。ぜひご自分の舌でその秘密の味わいを心ゆくまでお楽しみを。
出典:やまがたへの旅