ラフランスの旬は11月 12月
ラフランスの旬は10月中旬頃から12月頃まで。山形では11月頃が出荷の最盛期になります。そして、お歳暮シーズンの年末まで最盛期は続きますからラフランスの旬は11月、12月ということになり翌1月まで供給が可能になります。それは冷蔵庫を使って温度調整により出荷日を決めて1月まで出荷量のコントロールをしながら続けていきます。
ラフランスは、完熟しないと美味しくない果物です。そのために主産地の山形県ではでんぷん濃度を計測して収穫の解禁日を決め未熟な果実や過熟なラフランスが出回らないように生産者に呼びかけルール徹底に努めています。
ラフランスの解禁日とは
山形県ではラフランスの旬をはっきりさせるために果実のでんぷん量の調査を細かく実施して収穫してもいいラフランスの収穫開始日を決めています。
通常、ラフランスの解禁日と呼んでいます。これより早く収穫すると美味しくないという目安の日になります。できるだけ完熟した美味しさをお届けするために考えられたことです。
山形県のラフランスの解禁日は果肉に含まれるでんぷん量ばかりで決められるかといえばそうでもなく、台風の進路上場などのお天気に情報も加味されているようです。
ラフランスの解禁と台風
ラフランスの収穫の時期の10月は東北地方にとって台風のいちばん上陸しやすい時期で厄介な季節です。もともとラフランスの軸は硬く短く弾力性が無いため折れやすい特徴があり、風に弱く落果が要注意なのです。
その上、収穫直前のラフランスは実が大きくなって重くなっていますから、収穫直前がいちばん台風に弱い落果しやすい時期でもあるのです。落果すれば販売できなくなります。
大事に育てたでもラフランスでも、落ちてしまえばもう売り物になりません。洋梨の中でもラフランスは風に弱く落ちやすい洋梨だから台風が接近すると心配が絶えないのです。
ラフランス 旬と予冷の意味
「予冷」とは低温冷蔵庫に入れ果実の呼吸を抑制することをいいます。そして予冷されたラフランスを常温に戻すと、ラフランスは一斉に呼吸が旺盛になってデンプンを糖分に変え、「予冷」から追熟(常温に出して)約2週間後が食べ頃の完熟になるのです。
予冷の冷蔵庫に入れるまでに1週間、冷蔵庫に2週間、産地に送るのに1週間経過するとやはり旬は11月になってしまいます。
11月がラフランスの最盛期
実はラフランスの旬は収穫日から10日から14日後にようやく旬を迎えることになります。10月上旬に解禁日を迎え収穫されたラフランスは10月下旬にならないと実は食べられる旬を迎えることができないことになります。
簡単に言えば山形県のラフランスは11月本当の旬といってもいいと思います。
消費地に届くには、輸送に耐えられるように完熟前の固い状態で輸送しなければなりません。
生産者が収穫して、計量して、予冷の冷蔵庫に入れるまでに1週間、冷蔵庫に2週間、産地に送るのに1週間経過すると早くとも旬は11月になってしまいます。
完熟にするとラフランスは格別
このように、予冷から出したラフランスの食べ頃は周囲の気温で違ってきます。早く完熟にしたいときは室温を高く、遅くしたい時は室温を低くして食べ頃を調整して完熟で食べてもらえるようにしています。
また、輸送するときの痛み方は完熟に近くになるほど実が軟らかくなるの損傷しやすくなるため、輸送に耐えられるぎりぎりの発送日を割り出して約1週間前に出荷しているわけです。つまり予冷を終えて産地に1週間、消費地で1週間の追熟期間があることになります。
お買い求めの時はお店の人にいつ頃に完熟となるのか訊ねてみることも大切です。
ラフランスの全国シェア
そして、今では西洋梨は生産量が全国第1位。ラフランスは、全国の生産量の約80%を占めています。また、山形県では完熟ラフランスの本当の美味しさを堪能してもらうことを実現するために「食べ頃に近いラフランス」をお届する目的で毎年統一販売開始基準日」を設定し、その日に合わせラフランスを出荷するという徹底した品質管理を行なっています。
完熟していないラフランスは美味しくありません。完熟でとろけるようなジューシーな果肉と濃厚な食味を堪能していただければと思います。このようにラフランスが多く出回る旬は早くても10月下旬頃そして12月下旬頃までです。
▼ラフランスの完熟と食べ頃
▼ラフランスの美味しい食べ方