如何にブドウを長持ちさせるか
ぶどう 保存方法 常温の場合のぶどうを長持ちさせる保存のポイントは果物に共通する大切な「乾燥を防ぐ」ことです。新鮮なうちに早めに食べるのが一番ですが、正しく保存すれば長くおいしさを保つことができます。
おいしさを保つには、乾燥を防ぐことが大切です。 そして、ペーパータオルで包むことで、適度に湿度を保つことができます。また、水洗いすると、鮮度を保つ働きをする白い粉「ブルーム」が取れてしまいます。
ブルームはぶどう自体が新鮮さを保つために自らが生み出す自然物質になります。このブルームが外れると鮮度が落ちやすくなります。
▼山形のブドウ栽培 シャインマスカットなどの品種
ぶどうの冷蔵保存の方法とは
デラウェアなどの「小粒」と巨峰などの「大粒」とでは、保存方法が異なります 。温度、品種による保存方法の違いをしっかり守ってください。冷蔵庫で1週間程度の保存が可能です。
▼デラウェアの冷蔵保存
1、1 房ごとペーパータオルで包む 傷んでいる粒があれば取り除く。 ペーパータオルで全体を包むことで、湿度を適度に保つことができる。 ぶどうは洗わないこと。
2 、保存容器に入れ、冷蔵室に保存する 衝撃に弱いため、そのままではなく、必ず容器に入れて保存します。
▼大粒ぶどう ピオーネ 冷蔵方法
房からハサミを使って粒を切り落とします。軸は出来るだけ長く数ミリ付けると保存が高まります。そうすることで、ぶどうに穴が開かず果汁が漏れないため傷みを抑えることができます。 密封容器やジップ付き袋に入れて野菜室で保存すれば1週間程度日持ちします。 食べる際は、冷蔵庫から出して20~30分おき常温に戻して食べると、甘みを感じやすくなります。
▼シャインマスカットの保存方法
冷蔵するときの手順
1、マスカットは洗わずにキッチンバサミで3mmほど枝を残すように一粒ずつ切り取る。 食べる直前に洗いましょう。
2,保存容器にキッチンペーパーを敷き、マスカットを入れる。 ラップをかぶせてふたをする。
3,野菜室で保存する。 野菜室がない場合は冷蔵室の冷気が当たりにくいところで保存してください。
ぶどうの冷凍保存 デラウェア
デラウエアなど小粒ブドウの保存方法は冷凍保存
▼冷凍の手順
1、 軸に流水を当てて洗う
中心の軸に流水を当て、全体を濡らすように洗う。実が房から外れてしまわないよう、実に直接水を当てないこと。
2 ペーパータオルで水気を拭き取る
ぶどうの水分をペーパータオルで拭き取る。実が房から外れてしまわないよう、やさしく包むように行うとよい。
3 1房ずつラップで包み、保存袋に入れ、冷凍する
凍ったまま皮ごと食べられる。皮をむいて食べたい場合は、粒を5秒くらい指でつまむと、指の温度で表面が溶けて皮がつるんとむけてきます。
ぶどうの保存 大粒ピオーネ
ピオーネなどの大粒ぶどうの冷凍保存
ピオーネや巨峰などの大粒ぶどうは、実を房から外し1粒ずつバラバラにして保存します。房から1粒ずつハサミで切って保存容器に並べて冷凍します。手間がかかりますが、こうすることで実の水分を枝に取られず鮮度がキープしたまま冷凍保存できます。
▼冷凍保存の手順
1 枝を切り、1粒ずつバラします。ぶどうを房から1粒ずつ切り離す。手でちぎると皮が裂けてしまうため、キッチン鋏を使い、枝を2〜3mm残して切るのがコツです。
2 ぶどうを洗ってペーパータオルで水気を拭き取る。できるだけ水分を残さずに拭き取ります。
3 保存袋に平らになるように入れて冷凍する。冷凍用保存袋にぶどうを重ならないよう入れ、冷凍庫で保存する。小分けしたほうが急速に冷凍できるので品質が保て、使い勝手もよくなります。
▼美味しく食べる解凍と食べ方
ピオーネ、巨砲などの大粒ぶどうはおしり部分に流水を当てて爪で切れ目を入れると、つるんと皮がむける。冷凍したぶどうは実と皮の間に隙間ができるので、生のぶどうよりも薄く皮をむくことができます。
皮をむいたぶどうは常温に10分ほど置くと半解凍のシャーベット状に。外側はとろっとやわらかく、中はシャリッとした食感が楽しめます。
▼冷凍デラウェアは濃厚で香りも強く価格も高くないので冷凍ブドウには最適です。
冷凍したぶどうの楽しみ方は、大粒ぶどうも小粒ぶどうもシャーベット風に食べることができる点にある。とくに暑い時期には、シャーベット状のぶどうはのど越しのよいおやつとなる。キンキンに凍っていても、半解凍でもどちらもOK。小粒のぶどうの場合は、指でつまんでしばらくたつと人間の体温で自然に解凍します。デラウェアの冷凍ブドウも少々凍ったままで口に入れて楽しめます。
ぶどう冷凍して作る
▼冷凍デラウェアで作るジュース
冷凍デラウェアはいろんな加工品に利用できます。デラウェアのぶどうジュースの方法を試してみます。
冷凍したぶどうは、水につけると皮が簡単につるっとむけます。また、皮ごとスムージーに入れてもいいでしょう。解凍してぶどうジャムにしたり、コンポートにしたりと、砂糖で煮て保存する方法もあるが、子どもが喜ぶジュース作りにチャレンジしてみても楽しくなります。
▼ジュースの手順
- 冷凍したぶどうを鍋に入れてざっくり実を潰す
- 鍋に水を加えて火を入れる。水の量は適宜、お好みにしてください。
- アクをとりつつ煮る
- ザルに汁ごとあけ、ぶどうを潰しながら漉します。
- 濾過した液に砂糖とレモン汁を加えれば完成です。レモンと砂糖の量はお好みで。
こうしたジュースを作る際には、たとえば比較的手軽に入手できる種なしぶどう・デラウェアを使えば、さわやかですっきりした酸味を味わえる。完成後は清潔な瓶に入れ、冷蔵庫で保存すれば3週間ほどの賞味期間となります。
干しブドウにして保存
生でも冷凍でもデラウェアを使うと価格的にもお手軽に簡単にできます。一度に食べきれなかったり、つい食べごろを逃して劣化しはじめてしまったブドウなど、腐って捨ててしまう前にカゴに並べて天日干しにしたり、オーブンや電子レンジで加熱してレーズン作りにトライしてみるのも価値があります。
ポリフェノールたっぷりの皮と種も含み、果実全体をぎゅっと凝縮したレーズンは、栄養価が高い保存食品となる。乾燥することでカリウムやカルシウム、鉄、ビタミン類、パントテン酸なども増えるという嬉しい効果もある。水分の具合については自分で調整できるので、トライしてみると意外と独自性のある自分流がつくれるかもしれません。
ぶどうの保存方法 まとめ
ブドウは1年のうち出回る期間が限定されているので保存方法を使って美味しさの可能性を広げたいものです。そのため、欲張って購入しすぎたり、夏の到来ものとして一度には食べきれない量があった時にはいろいろ試してみたいものです。
こうしたブドウも、きちんとした保存をすれば最後まで美味しく食べることができる。今まで知らなかったブドウの美味しさも発見できるかもしれません。冷凍保存するための手間をいとわないことも、新しい発見につながり美味しく食べきるための極意となってきます。
盛夏に清涼感をもたらしてくれるブドウは、水分が多くデリケートなフルーツであるだけに保存にはことのほか気を遣うことになります。しかし、ちょっとした工夫によって、味も鮮度も落とさずに一定の期間は保存が可能になります。
ブドウの保存方法全般にわたって、冷凍保存にはまだ大きな可能性が残されているようです。気軽に購入できる小粒のぶどうから高級感のある大粒のぶどうまで、上手に保管をして夏の味覚を長く美味しい旬の味に挑戦してください。