来るたびに思うのだが、月山は特別な山形だ。やっぱり霊峰だと。やっぱり不思議な山だと。霊峰・月山(1984メートル)
8合目の弥陀ケ原で、湿原の草紅葉(くさもみじ)が始まった。さまざまな草の葉が黄色やオレンジ色に変わり始め、穏や
かな晴天になった18日は、点在する池塘(ちとう=高層湿原の池)の水面に青い空や白い雲が映り、山歩きの愛好者たち
が初秋の美しい景色を堪能していた。
この日の月山は朝方冷え込み、8合目に立つ御田原神社・御田原参籠所辺りでは午前6時の気温が8度だったという。
日中は前日に続いて晴れ、上空には秋らしい雲がたなびき、爽やかな気候となった。
▼月山弥陀ヶ原の草紅葉
弥陀ケ原からは鳥海山や庄内平野、日本海などが一望でき、木道を歩く人たちは時々立ち止まってカメラに収めていた。
庄内平野が雲間から見えてくる。この冷え込みで田んぼのお米も収穫も早まるかもしれない。
同神社の神職らは「草紅葉の見ごろは9月下旬から10月上旬ぐらいまで。山頂に行くなら、8合目より気温が5度ぐらい低いので服装に留意して」と話していた。
今年の天気は特別だ。例年になく早い秋の訪れだ。ここ数年には記憶にない。あえて思い出すのは、大冷害の平成5年の夏
は本当に涼しかった。全国的に冷夏だったと記憶している。