りんごポリフェノール 皮に多い
りんごには様々なポリフェノールが含まれており、それらは総称して「りんごポリフェノール」と呼ばれています。最も多く含まれているポリフェノールは「プロシアニジン」といいます。
強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を除去して血流を改善したり、美白効果があると言われています。
していりんごを切ると切り口から茶色く変色してきますが、あれはりんごポリフェノールが空気中の酸素と結合することによって起こる現象なのです。
そしてこのリンゴポリフェノール、実は果肉部分よりも皮に多く含まれています。りんごの栄養をまるごと頂くなら、皮ごと切って食べたり、食感が気になる方は焼リンゴにして召し上がるのもおススメです。
一般的に、1日のうちで朝くだものを摂ることには多くのメリットがあるといわれています。しかし、くだものの中でもりんごは栄養成分においてもくだものの中でもとても図抜けた栄養バランスを誇ります。
ですから朝といわず昼でも夜でも食べられるときにりんごを皮ごと食べることは身体のためにとても高い効果が期待できるといわれています。しかも、りんごの皮に多く含まれているりんごポリフェノールを皮ごと食べることで摂取できるわけです。
リンゴのべたつき新鮮さの証し
そして、食べるとき気になる表皮ですが、表面のべたつきのある物質は、じつはきゅうりや葡萄のブルームと同じ、リノール酸、やオレイン酸が分泌したものでリンゴ自体の新鮮さを保つために自ら分泌したものということです。
これは、すごく誤解している人が多いので、農薬でないことや光沢を出す為の人為的なワックス処理ではないことを多くの人から知っていただきたいものです。
また、時折、りんごの果皮に白い粉が付着していると残留農薬ではないかという問い合わせがあります。これは、残留農薬ではなく果粉(ブルーム)といわれるものでりんご自身が作り出しているろう物質です。食べても問題はありません。
白いブルームは新鮮さを保つ
ブルームは、雨や露などの水分をはじき病気を予防したり、また果実の水分の蒸発を防いで新鮮さを保つ働きがあります。ぶどうやプラム、プルーンなど皮の表面が滑らかな果物で特に目立ちますが、柿やすいか、きゅうり、和かぼちゃなどもブルームを出します。
また、りんごの表面がべとべとして、ワックスを塗っているのかといわれることがあります。これはりんごの表皮から出るろう物質で、ブルーム同様、水分の蒸発から実を守っています。
りんごの場合は、熟度が進むと果皮にリノール酸やオレイン酸が分泌され、それが果皮のろう物質を溶かしてべとべとした状態になります。これらは植物自体の生理現象なので食べても全く問題はありません。
りんご 皮ごと食べる効果 まとめ
「1日1個のりんごは医者をいらず」という言葉もあるほど、ほかのフルーツと比較しても、りんごはカルシウム・カリウム・食物繊維・鉄分・ビタミンCを豊かに含んでおり、体にいい食べ物といえるくだものの王者です。
毎日、美味しいりんごを食べて元気に毎日を過ごしたいものです。出来れば「リンゴは皮ごと食べる」ことでくだもの生活で生活習慣病から身体を守りたいものです。
また、習慣的にりんご(1/2個程度)を食べるようになると、りんごに多く含まれている水溶性食物繊維のペクチンが消化を促進させ、胃酸のバランスを整えてくれます。
便秘や下痢にりんごがよいといわれるのはこのためです。またペクチンはアレルギー性疾患の予防に有効だという報告もされています。
ですから、りんごを召上るなら出来るだけ皮ごと食べると身体にいいということは多くの皆さんが百も承知していることです。
本当に実践している人が少ないことが、根本的な問題という指摘もされるわけにも頷けることになります。
参考資料
(独)農林水産消費安全技術センター公表資料・パンフレット「そうだったのか!!」、「食品の不安解消の手引き」など
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