大粒紅てまり軸抜け訳あり品
大粒さくらんぼ、佐藤錦が終わり、紅秀峰の後半に出てくる一番遅い品種です。大粒で日持ちが良い美味しいサクランボなのですが、マイナス面が一つあります。それは、「軸抜けしやすい」サクランボの柄が取れてしまうのです。特に完熟すると抜けやすいという困りもの、悩みの種です。
本来の品質規格ですと、軸のない、柄のないサクランボは規格品になりませんので、自家消費されています。「大粒の紅てまり」をこれではもったいないので、この軸のない紅てまりの実だけを容器に入れて販売したいと思います。当日収穫したものを当日発送ですので鮮度や品質には問題はありません。
このような紅てまりL-2Lサイズを500g入りと、1kg入りにして今年から販売させていただきます。ご興味ある方は是非どうぞ。

紅てまりは完熟すると軸抜けしやすい性質があります
大粒さくらんぼ「紅てまり」の特徴
大粒で深い紅色の果実が特徴的な「紅てまり」というさくらんぼをご存じでしょうか。紅てまりは、さくらんぼの王様と呼ばれる「佐藤錦」の遺伝子を受け継いでおり、食味や見た目の美しさに優れた人気品種です。
今回は、そんな紅てまりの特徴について紹介します!味わいや旬の時期、佐藤錦との違いなど気になるポイントを徹底解説するので、さくらんぼ好きな人はぜひチェックを。
サクランボの軸というのは、実から伸びている柄のことです。ステムともいいます。 さくらんぼの鮮度と粒の大きさがこの軸に現れます。 緑の色が鮮やかで、太く、しおれていないものが大粒でベスト。しかし、今回はこの軸、ステムが取れてないサクランボです。2L以上の大粒「紅てまり」とします。

暑さに強いのが紅てまりの最大の強みに注目
紅てまりの美味しさと特徴
紅てまりは、さくらんぼの産地である山形県で誕生した品種で、同じ山形県生まれの人気品種「佐藤錦」を親に持ちます。遺伝子を受け継いでいるため見た目がよく似ており、一見この2つの区別がつかない人も多いはず。美味しさも佐藤錦に匹敵する、もしくは上回ります。
そんな紅てまりの味わいには、一体どんな特徴があるのか気になりますよね。ここでは、紅てまりとはどんなさくらんぼなのか知ることで、佐藤錦との違いや紅てまりならではの魅力もより深く理解できます。
一言でどんな、サクランボと聞かれたら「暑さに一番強い」美味しいサクランボと答えます。この特徴は近年の温暖化の中ではとても大切なファクターであることが認知されてきました。しかし、収穫の時に軸が抜けて規格外になりやすいという大きな欠点が目立つのです。

佐藤錦の美味しさはこれまでの実績が物語る
紅てまり 佐藤錦の違いとは?
紅てまりの味わいは、強い甘みの中に程よい酸味も感じられ、非常に濃厚です。果肉は硬く引き締まっており、シャキシャキとした歯ごたえを存分に楽しめます。果汁も豊富で、頬張ると口いっぱいに甘いジュースが弾けます。
紅てまりはそのまま食べても美味しく食べ応えバツグンですが、大粒な実がそのまま残るシロップ漬けや、軸を取ってタルトに使っても見映えします。ごろっとした紅てまりならではの食感や濃厚な味わいは、様々な調理法に活用できます。
紅てまりは、親である佐藤錦と見た目がよく似ており、比較されることもしばしば。では実際、味わいや食感など具体的にどれくらい違うのか気になります。ここでは、紅てまりと佐藤錦の違いについて考えます。
つまり、紅てまりは、甘みと酸味のバランスが取れた濃厚な味わいなのに対し、佐藤錦は酸味をほとんど感じない上品な味わいをしています。また果皮の色づきはどちらも鮮やかな紅色ですが、紅てまりの方がやや濃く、粒も一回り大きめとなっています。

最晩成種のサクランボ紅てまりは温暖化の近年注目される
紅てまりの旬の時期とは
紅てまりの長所は何といっても「暑さに強い」さくらんぼということです。6月を過ぎ7月のサクランボですから、気温も高くなります。この暑さに一番強い品種は紅てまりでしょう。
暑さの中でも劣化しにくいのが紅てまりの大きな特徴といえます。
紅てまりの旬は、7月上旬から下旬にかけて。佐藤錦や紅秀峰など他の人気品種に比べ成熟が遅く、さくらんぼの中では最も遅い最晩生種にあたります。紅てまりはさくらんぼの時期の最後に登場し、さらに日持ちも良いため7月中旬のお中元の贈り物としてお勧めできます。
真夏に旬のさくらんぼを味わえるのは、さくらんぼ好きな人にとってありがたいことですよね。収穫の時期が近づくと、最初は佐藤錦ばかりですが紅秀峰そして紅てまりと続くので見落としの無いようにしてください。

紅てまりのギフト用の鏡詰め 7月のお中元に最適
冷蔵庫の野菜室で乾燥させない
さらに、特に強調したいのは紅てまりは佐藤錦に比べ日持ちが良いことです。冷蔵庫の野菜室に入れ新聞紙などで包んで水分を保ち保存すれば最大で1週間から10日程度は大丈夫です。専用の冷蔵庫で温度変化を出さずに保管できれば2週間でも美味しさをキープできます。
他方、食味はバツグンに良いものの、日持ちの良さで劣る佐藤錦は、保存状態に細心の注意を払う必要があり、完熟では実が柔らかいだけ美味しい時期が短いのです。だから美味しいのですが、扱いが難しいのです。できるだけ早く食べきることが大切になります。
そしてまた、お中元など7月の贈り物として選ぶなら、日持ちに余裕のある紅てまりの方がより適しています。

温暖化で佐藤錦の期間が短縮され紅てまりの存在価値が高まる
紅てまり栽培の歴史
紅てまりの栽培は、1980年(昭和55年)山形県寒河江市にある園芸試験場で「佐藤錦」と「ビック」の交配から開始されました。枝に紅色の花が手まり状につく様子から、2000年(平成12年)に「紅てまり」という名前で品種登録されました。
当時すでに主力品種として活躍していた佐藤錦は、糖度が高く実も柔らかいため劣化しやすく、収穫適期に採りきれないという問題を抱えていました。そんな中デビューした晩生種の紅てまりは、糖度が高いものの、実が硬く締りが良く日持ちします。
さらに収穫時期も佐藤錦より1カ月近く先であることからリレー形式での収穫が可能となりました。こうしたメリットから、山形県のさくらんぼ農家の多くが一部の佐藤錦を紅てまりに切り替え、栽培が広まっていきました。
▼さくらんぼの剪定から収穫までの動画