和梨は外見で見分けられます
おいしい和梨を選ぶときは、形、果皮の状態、重み、色、傷の有無などをチェックしましょう。形は、縦長よりも横に広く張りのある形の梨、すわりのいい形の梨の方がみずみずしく水分が多く美味しいとされます。
和梨の果皮は、張りがあり、色ムラがなく、傷がないものがよいです。重みは、同じ大きさならずっしり感のある重いものがジューシーでおいしい傾向にあります。青梨の二十世紀梨は完熟すると皮が黄緑色から黄色になります。傷の有無をよく見て、乾燥してシワのないものがよいです。
また、完熟した梨は果皮のザラザラ感が減ってくるので、すぐに食べる時は果皮の状態もチェックしましょう。赤梨を見分けるには、実の形が縦より横に広がり、軸がしっかりとしているもの。果皮に色ムラがない、ずっしり重たい、お尻の部分がより深く凹んでいる、といったポイントを押さえましょう。
和梨の種類 赤梨系 青梨系
赤梨と青梨は、果皮の色で見分けられる日本の梨の2種類です。赤梨は赤みがかった褐色の表皮を持ち、青梨は黄緑色の表皮を持っています。
赤梨系は酸味がややあり甘さもあり味に濃厚さが感じられます。大方の赤梨系の品種では甘味が強く果肉緻密で締まっているのが特徴です。サンドペアと呼ばれザラザラ感を砂のようだと表現され海外では人気が出なかったといわれます。
青梨系の表面はなめらかサラサラしていて、鮮やかな黄緑色をしています。爽やかなみずみずしさが、水分が感じられジューシーな特徴です。代表的な品種は、「二十世紀梨」。鳥取県が生産量の40%弱を占めています。その他、「ゴールド二十世紀」「平塚16号(かほり・かおり)」などが18品種あります。 ※農水省より参照
赤梨の品種と特徴とは
赤梨は表面がザラザラ感のある黄褐色の表皮です。食味は、青梨系と比べて一般に甘い梨です。シャリ感は強く、実の締まりも良く、和梨の品種多くはこちらです。有名な品種は、「幸水」「豊水」です。その他、「にっこり」「新高」や鳥取県の新品種「新甘泉(しんかんせん)」など40種類※農水省参照あります。
品種別のランキングでは
1位 幸水 約30% 赤梨系
2位 豊水 約21% 赤梨系
3位 新高 約7.2% 赤梨系
4位 二十世紀 約4.4% 青梨系
5位 あきづき 約3.6% 赤梨系
青梨には爽やかな甘さが
一方、青梨はシャキシャキとした食感で、甘みと酸味のバランスが良いのが特徴です。赤梨の代表的な品種は「幸水」や「豊水」などです。青梨の代表的な品種は「二十世紀」や「秀玉」、「菊水」などです。
赤梨の代表的な品種は、幸水、豊水、南水、新高などです。幸水は、1959年に命名・登録された歴史ある品種で、果皮は緑色にうっすらと茶色が混じる中間色タイプです。豊水は、幸水を親に持つ品種で、幸水よりもやや大きく、優しい酸味と甘みのあるジューシーな果肉が味わえます。
赤梨は、熟すにつれて皮の色が緑→黄土色→赤茶色になり、酸味が減少していきます。そのため、果皮の赤みが強いものは酸味が抜けていて甘味を感じやすい傾向にあります。赤梨(あかなし)は、その名の通り赤い皮を持つ梨の一種で、日本や中国などのアジア地域で栽培されています。
和梨の国内の生産量とは
和梨は、日本で最も古くから栽培されている果物の1つといわれています。シャリシャリした食感と、みずみずしいジューシーさが大きな魅力ですね。他の果樹と比較すると手間はかかりますが、雪のような白い花を咲かせてくれるので、実だけでなくシンボルツリーとしても楽しめます。
実は和梨は沖縄を除く全国で栽培されているという珍しい果物です。寒さにも暑さにも強く産地としてはまとまって大きな産地は二十世紀梨の鳥取県でさえ全国の約4%ほどのシェア。
三大産地は関東の1位、千葉、2位、茨城 3位、栃木となっています。
和梨の原産地は何処なのか
和梨の起源となった植物は7千万年以前に中国の南西部の山地で発生し、 発祥地からシルクロード等で東に向かって分布を広げたナシ属植物は中国東方地域に移ります。中国ナシや日本ナシ等に分化し、さらに海を渡って日本に伝わったと考えられています。
現在日本で栽培されている和梨(ナシ)は日本中部以南、朝鮮半島南部、中国長江沿岸が原産のニホンヤマナシに由来しています。日本では弥生時代の登呂遺跡から炭化したナシの種子が発見され、日本書紀にも栽培の記述があることから、古くから馴染み深い果物であることがうかがえます。
▼美味しい和梨の選び方