紅てまり 濃厚な味と弾力が
「紅てまり」が収穫できるのは7月中旬以降に収穫できる晩生種に属します。果実の大きさは10g以上で極めて大きく、糖度は20%以上になるいこともあります。糖度が高くなるわりに軟化しない果肉の締まりが感じられます。
果肉が固く弾力が強くパリパリとした食感があって歯ごたえがある。実も締まって固いことから日持ちも良いので7月のギフト用さくらんぼとしての強い印象を持ちます。甘味はやや強く、酸味はほどほどあり濃厚で味のバランスが良く日持ちの良さが長所です。
紅てまりの来歴とは
「紅てまり」は「ビック」と「佐藤錦」を掛け合わせて育成したさくらんぼです。1980年(昭和55年)に山形県寒河江市にある園芸試験場で交雑・育成され、2000年(平成12年)に品種登録されました。やっぱり佐藤錦が親かと思わせる果肉の美味しさがあります。
何よりも、粒張りが良くサイズが大きいのが特徴で、重さは10g以上にもなります。果皮は濃い紅色に着色し、果肉はかためで果汁が豊富。強い甘味の中にほどよい酸味があり、甘酸のバランスも良好です。晩生種のため、ほかのさくらんぼに比べて成熟期が遅く、7月上旬頃に収穫時期を迎えます。
晩生種の特徴である日持ちが良い保存性に強い特徴があります。暑さに強く日持ちがいいので山形県では一番遅くまで収穫可能な品種といえます。
紅てまり選び方の基本とは
紅てまりの選び方の第一は、軸の太さと新鮮さで選ぶと間違いないでしょう。軸の太さは実の大きさを。軸の緑は鮮度を表します。紅てまりは元々実のサイズは大きくなりやすい品種ですが、実は大きいほど美味しいと考えて問題ないでしょう。
実の色は濃いものほどいいでしょう。赤い色が黒っぽくなっても果肉はしっかりしているので美味しくいただけます。果実がしっかりしていて、皮に傷がなくツヤのあるものを選びましょう。鮮度がよいものは軸が緑色をしているので、軸が茶色くなっていないかも要チェックです。
サクランボ着色で診る食味
サクランボ、佐藤錦は美味しい状態に熟しているかをまず着色で診ます。しっかりと紅く色付き、鮮やかでつやがあるものを選びます。サクランボは追熟しないので、白、黄色みが残っている物が多い物はやまだ熟れてないので、やめた方が良いです。
また、紅てまりの場合は部分的に茶色っぽく変色したり傷が付いているものも避けましょう。実が柔らかく鮮度が落ちている場合があります。
より赤色が強いモノ、黒っぽく赤いのが甘くおいしいです。 赤黒いぐらいの色が完熟しておりおすすめです。 また、実は大きい方が過食部分も多く甘みを感じやすいので、より大きいモノが良いです。
紅てまりの鮮度は軸の緑が
次に鮮度ですが、軸(枝)が太く緑の鮮やかなものを選びます。鮮度が落ちてくるとこの枝が茶色くなってきます。紅てまりじは粒が大きいほど値段が高くなる傾向にあります。同じ値段ならツヤのあるもの大粒を選びましょう。
総合的に、「粒が大きく、色が赤くて艶、張りがあり軸が太くて緑色で新鮮」理想イメージではありますが、これに近いものを選びましょう。
紅てまりと佐藤錦の特徴 比較
1、紅てまりは実が大きく(L-2L-3L)ぷりぷり果肉が固いので気温が高くても軟化しにくく日持ちが良い。 ▼佐藤錦は実がソフトでデリケート美味しいので後半は果肉の軟化に注意。
2、紅てまりは佐藤錦同様に糖度が高いが酸味もあって日持ちは長い劣化少ない。 ▼佐藤錦は果肉がソフトで日持ちが悪く。後半は実の過熟に注意
3、紅てまりは晩生種なので気温が高い7月中旬で収穫しても日持ち良く過熟になりにくい。 ▼佐藤錦は熟度が速く、高温化では最適な収穫期が短い。
紅てまり選び方 まとめ
「紅てまり」は糖度が高く、甘さ十分、そして酸味とのバランスが抜群に良い品種です。赤く色付いた果実は甘さが濃く、果肉にプリプリ感の独特の弾力ある食感があります。まず、大きい粒を選びます。そして次に色の濃いものとなります。
特に口の中ではじける弾力のある食感はたまらない美味しさです。佐藤錦よりひと回り大粒なので、果肉が厚く果汁たっぷり。甘さの中に程よい酸味が加わったジューシーな食味はさくらんぼの最高峰です。
粒が大きい上に佐藤錦並みの糖度があり、存在感のある食べ応えだけでだけではないのです。収穫期は佐藤錦より遅い晩成種、7月上旬からになります。
▼紅てまりの魅力とは