柿を食べると血圧が下がる
柿には非常に多くの栄養が含まれています。 そのうちの一つであるビタミンCには、免疫力を高め風邪を引きにくくする働きがあります。 その含有量はミカンの2倍にもなり、柿1個で1日分の必要量に相当します。
また、血圧を下げる働きのあるカリウムや、コレステロールを下げる働きのある食物繊維も豊富に含まれています。
また、柿の渋みの中には、かき渋タンニンが含まれていて、血圧を下げる効果があります。 アルコールを分解する酵素(アルコールデヒドロゲナーゼ)が含まれていて、血中アルコール濃度の上昇が抑制されます。
柿は古くから医者いらずと
もともと「柿は実も葉もヘタもまるごと使える成人病の薬」といわれ、古くから民間療法に利用されてきました。また、「柿は人類最古の栄養食」、「柿が赤くなれば医者が青くなる」という言葉もあるほどです。
柿の主な栄養素は、ビタミンC、ポリフェノール(タンニン)、シブオールです。特に、ビタミンCはみかんの2倍、ポリフェノールはぶどうの5倍と、他の果物に比べてとても多く含まれています。
一日に1個程度の柿を摂取することで、身体に効果が期待できるようです。干し柿にも同じような効果がることが知られています。
柿と血糖値はどうなの
柿に含まれるポリフェノールを柿ポリフェノールといいますが、これは、血糖値上昇抑制作用が報告されています。 動物実験だけはなく、健康な人を対象にした研究において血糖値上昇抑制効果が報告されています
柿は渋みの中には、かき渋タンニンが含まれていて、血圧を下げる効果があります。 アルコールを分解する酵素(アルコールデヒドロゲナーゼ)が含まれ血中アルコール濃度の上昇が抑制されます。
これは、あえて渋柿を食べるというのではなく、甘柿には不溶性のタンニンが豊富に含まれていますから、甘柿からタンニンを摂取することができます。
柿による高血圧の予防
柿は昔から果物というより漢方薬として重用されてきました。それは「カキタンニン」という渋み成分の効果と言われています。甘柿にも含まれ、実の中に見える黒いゴマのようなツブがそれです。
最近の研究では甘柿のゴマはポリフェノールも含み、高血圧症やがんの予防にもなるともいわれています。
皮にもより多くの栄養が含まれ、そのまま薄切りにしてサラダに。また、オレンジジュースと一緒にミキサーでジュースにすると美味しく食べられます。
柿酢の利用と健康効果
柿が赤くなると医者が青くなると言われるほど薬効のある柿ですが、柿酢にするとはるかに健康効果が高くなるそうです。毎日少しずつ飲むことで高血圧改善、動脈硬化予防などさまざまな効果が。柿酢で若々しい血管づくりを目指すこともできそうです。
「柿酢」は、柿を酢に漬けたものではありません。柿そのものの糖分を餌にする乳酸菌や酵母が発酵することにより作られる、微生物が生み出すお酢です。
発酵の過程で様々な成分が生み出され、身体への素晴らしい健康効果が期待できると言われています。
簡単な柿酢の作り方
▼既存の酢を利用する方法
作り方:熟した柿をヘタだけ取り、刻んで皮や種ごと瓶に入れ、お酢を注いで冷蔵庫で一晩寝かせて出来上がり。漉して液だけを使います(熟柿2個に対してお酢500ml)。
冷蔵庫で1年間保存可能で長く保存する時は漉しておきます。水で割って飲んだり、お料理にも重宝します。
▼本格的な手作り柿酢の作り方もあります。こちらは3か月かけて熟柿を発酵させる方法です。大量に柿が手に入る場合は手間がかかりますがこちらがお薦めです。熟柿や生食用から選別された傷などによるB級品の格安の生柿を使ってる来る柿酢の本格発酵によるものです。ネット上で作り方が色々紹介されていますので参考にしてください。
作るのが面倒な方は市販の柿酢も沢山ありますからお店にお問い合わせしてみてください。
柿酢にある健康効果とは
カリウムを豊富に含むお酢は、毎日大さじ一杯で血圧を下げる効果があります。カリウムは、体内の余分な塩分を排出し、血圧の改善や疲労回復、脂肪の分解を促進し、血液をサラサラにする効果があります。
柿酢には、このカリウムが米酢や黒酢以上に豊富に含まれています。その量は、黒酢の3倍、米酢の10倍以上含まれていると言われており、疫学調査でも、柿酢の血圧低下の効果が明らかになっています。
「柿酢」は、柿を酢(穀物酢)に漬けた酢ではなく、柿そのものの糖分を酢に変化させて作ったお酢です。だから、柿酢には柿の栄養がそのまま凝縮されおり、柿に含まれるカリウム、ポリフェノール、ビタミンが豊富に含まれています。
柿の葉と皮を利用する
柿の栄養を損なわずに食べる方法を2種類ご紹介します。
- 皮ごと食べる
- 葉っぱも活用する
それぞれの食べ方のポイントを確認していきましょう。
柿の栄養成分が多く含まれているのは、皮の部分です。栄養成分を余すことなく摂取したい場合は、柿を皮ごと食べましょう。生の柿は皮を剥かないと食べられない方の多いようです。柿の皮を使ったサラダなどが食べやすいレシピです。
皮の硬さが気になるのであれば、追熟を待ってみてはいかがでしょうか。柿は追熟が進むにつれて、皮がやわらかくなり、食べやすくなります。
葉っぱも活用すると健康には大きなアドバンテージです。柿の葉には、果実以上に多くのビタミンCが含まれています。
柿の葉に含まれるビタミンCは「プロビタミンC」と呼ばれ、熱に強いのが特徴です。
柿の葉は加熱調理との相性がよいため、若い柿の葉を天ぷらにしたり、乾燥させた柿の葉でお茶を淹れたりして活用しましょう。
干し柿 高血圧に効果あり
干し柿の効能効果は、美容に限るものではありません。干し柿の効能には、高血圧予防もあります。干し柿に豊富なカリウムは、余計な塩分(ナトリウム)と水分を体外に排出する効果があり、高血圧予防に効果がある栄養素です。
WHOのガイドラインでも、生活習慣病の予防のために、カリウムを少なくとも1日3510mg以上摂取することが推奨されています。脳卒中や心血管疾患の予防には、干し柿などカリウムを含む食べ物を毎日食べるのがよいでしょう。
ただし腎臓に障害がある方はカリウム制限があるので注意が必要です。
柿 栄養成分 まとめ
柿は、ビタミンCや食物繊維などを多く含んだ栄養満点の果物です。肌の健康維持や整腸作用が期待できるため、美容を気にする方に心強い食材といえます。
エネルギーは高く、干し柿1個(30g)のカロリーは83kcalで、バナナ100gとほぼ同等で、エネルギー補給の効果が高いと言えます。 また、炭水化物、脂質が多く、ミネラルはカリウムとマンガン、ビタミンではビタミンAを多く含んでいるなど栄養価の高い食品です。
ただし、栄養が凝縮された干し柿は、カロリーも高くなるため、食べる量に気をつけましょう。栄養を損なわない食べ方を参考に、柿の栄養をたっぷり、しかも美味しく効率的に摂取してみてください。
▼庄内柿の里 鶴岡市羽黒町