りんご皮 ポリフェノール摂取
りんごにはポリフェノール成分が多く含まれていることが分かり、注目を浴びています。 ポリフェノールは、糖尿病や肥満、動脈硬化といった生活習慣病の予防や、ガンの予防、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を抑える作用、肌を白くする作用などが知られています。
ポリフェノールとは、植物が光合成を行うときにできる物質の総称です。植物が持っている物質ですが、人のからだの中に入っても、抗酸化物質として有効に働くことが明らかになっています。
ポリフェノールの主な働きである抗酸化作用は、老化の原因である活性酸素を抑えます。 ポリフェノールの数は5000種類以上にも及びます。
りんご皮ごとポリフェノールを
りんごのポリフェノール成分は、果肉にもありますが、主に皮とその皮下に多くあるので、りんごの丸かじりをおすすめします。りんごの皮部分にはポリフェノール、β-カロテン、食物繊維などがりんごの皮の部分により多く含まれていることが分かっています。
効率的にこれらの栄養素を積極的に摂取したい場合には皮つきのりんごを食べるのがおすすめです。 皮部分が苦手、かたくて食べづらい、といった場合はおすすめのレシピでアレンジして食べてみてはいかかでしょうか。
皮つきのりんごを薄くスライスして食べるのです。リンゴ独特の香りもまして風味良く抵抗なく食べることが出来るようになります。
りんご ナトリウム排出成分が
りんごに多く入っているカリウムが、ナトリウム(塩分)を体外に排出してくれる作用があります。この働きが血圧の上昇を防いでくれます。また、りんご繊維の一つであるペクチンも同じような働きをします。
皮付きのりんごは、皮をむいたものよりもビタミンCは13%、ビタミンB6は10%、ビタミンKは27%、カリウムは16%多い。食物繊維にいたっては、46%も多いことから皮つきリンゴをおすすめするが理由の一つです。
もし、レシピに皮をむくように書いてあっても、りんごは皮付きのまま調理してみてください。皮が内部の果肉を守ってくれるだけでなく、高濃度の栄養素とファイトケミカルは皮のすぐ下の部分にあります。皮をむくと、大事な食物繊維も一緒に捨ててしまうということになります。
インフルエンザ予防 ケルセチン
りんごに含まれるポリフェノールの一種「ケルセチン」という成分が、インフルエンザ予防に効果があると、アメリカ サウスカロライナ大学の研究チームが発表しています。
そもそも、身体に負担のかかる運動をすると、インフルエンザにかかりやすくなりますが、ケルセチンをマウスに与えるとインフルエンザにかかりにくくなるという効果が確認できました。
ホットドリンクでインフルエンザの症状を軽減すると、インフルエンザにかかった人にりんごと黒房すぐりの暖かいコーディアル(果汁のシロップを水やお湯で薄めた甘い飲み物)を飲んでもらったところ、鼻水や、喉の痛み、悪寒、疲労などの症状が軽減することを確認したと『鼻科学』にイギリス カーディフ大学の研究チームが、発表しています。
同じ感染症のコロナには効かないのでしょうか。単純な疑問ですが、とても関心が高まります。自然由来の副反応の無い、良い薬が見つかるといいですね。
100℃以上加熱でペクチン増加
りんごには食物繊維ペクチンがたくさん含まれています。お腹の調子を整える整腸作用などがあるといわれます。りんごの実と皮には多くのペクチンが含まれていますので皮ごと食べることによってペクチンを大量に摂取出来ます。このペクチンは天然の整腸剤といわれるほど、下痢にも便秘にも良く働く優れものといわれます。
注目したいのはりんごを100℃以上で加熱することによって、ペクチンが6-9倍にもなるという研究結果です。りんごをコンポートや焼きリンゴ、アップルパイに調理してもペクチンが大量に摂取できることになります。
りんごは医者を遠ざける
「1日に1個のりんごは医者を遠ざける」というのは、イギリス・ウェールズ語のことわざ「寝る前にりんごを1個食べると、医者の仕事がなくなる」に由来すると言われ、1866年に初めて登場した言葉といわれます。
このように、1日のうちで朝など、毎日くだものと野菜を摂ることには多くのメリットがあるといわれています。しかし、くだものの中でもりんごは栄養成分においてもくだものの中でもとても図抜けた栄養バランスを誇ります。
ですから朝といわず昼でも夜でも食べられるときにりんごを食べることは身体のためにとても高い効果が期待できるといわれています。
毎日の野菜と果物で600g
「農林水産省が決定した食生活指針においてくだものは野菜と同様に毎日の食生活にとって必需品であると位置付けられました。しかし、くだものはまだまだ嗜好品としての意識が強く、特に若年層でのくだもの離れにより、摂取量の不足が続いています。
国際的にみても、我が国のくだもの摂取量は先進国の中で最低の水準にとどまっています。また、この報告書の中で、野菜と果物の合計摂取量を国民平均で1日600g以上にしようと提唱しています。
参考文献:農水省:果物ではじめる健康生活「毎日くだもの200g!」
▼簡単レシピりんごコンポートゼリー