ラフランスはフランス代表洋梨
ラ・フランスとは、1864年にフランスのクロード・ブランシェ(Claude Blanchet)が発見したフランス原産の洋ナシの品種です。
ラフランスは19世紀半ばにフランスでフランスを代表する品種として大きな期待を込めて生まれた洋梨を代表する品種です。
そのおいしさに「わが国を代表するにふさわしい果物である!」と賛美したことから「ラ・フランス」と名前がついたといわれています。
日本ではその名前に敬意を込めてそのままラフランスと呼びます。ですから日本名は「ラフランス」です。
フランス語 女性名詞の冠詞ラ
フランス語の定冠詞ルは男性、ラは女性である所からルは男性、ラは女性と略称する訳。 ルは仏蘭西語の(Le)で男性名詞の冠詞、即ちルは男、ラは女、を表はす隠語でも。 「あのラはシャイだね」などというよう。
名詞に男性名詞・女性名詞という考え方があって それぞれの名詞に付く定冠詞(英語で言うtheに相当)も男性・女性があります。
ラ・フランス theに相当するラ
フランス語に詳しい方にきいてみると…。le:男性定冠詞(無理矢理日本語でル) la:女性定冠詞(無理矢理日本語でラ) les:複数形定冠詞(無理矢理日本語で読めばレ)。
男性名詞と女性名詞の決定に関しては普通のフランス人も良く分かってないみたいです。 でも新語や外来語にも男女があるので文化的な感性というかそういう物が働くのだと思います。ちなみに畳は男性名詞だそうです。
ラフランスはみだぐなす
ラフランスの日本名はラフランスと申し上がましたが、本場山形ではニュアンスの違った別名の方言に謂れがあります。
山形弁で「みだぐなす」という言葉があります。直訳すると「見ためよくなし」といい、訛って「なす」とは「なし」「梨」でもあり、梨がなまって「なす」に、つまり「みだぐなす=みばえが悪くかっこ悪い梨」という見下した卑下する意味が込められた言葉です。
ラフランスが脚光を浴びる以前はこんなあだ名をつけられていました。しかし時代と流通システムの変化が変わると、その驚くほど上品でとろけるようなおいしさが知れわたるや、一躍フルーツ界の女王と成り上がるのです。
いまでは、生産量では山形県が全国の約80%を占め、「果物王国やまがた」の中でも、まさにシンデレラストーリのごとく西洋なしの女王に上りつめました。
貴公子バートレットとラフランス
それまでの西洋梨の主役は二枚目のバートレットトいう洋なし、形も釣鐘型のな美しいツルツル肌の洋梨です。こんな男前、美形の美しい洋なしはありません。そして美味しい、そしてお金になる。洋なしの缶詰が最盛期の頃の主役は8-90年はバートレットでした。
それに比べて、ラフランスといえば肌はゴツゴツのあばた。サビも多くて非常に見た目は悪いの歴然としていました。とどめは、バートレットは缶詰用の洋梨のヒーローに対してラフランスはそのバートレットの交配用の受粉樹の使い道のない、お金にならない果実ですから仕方がありません。
その当時は、予冷して完熟にしていく技術もなかったからみんな「こんなまずい洋なし喰えたらもんじゃない」と相手にされなかったのです。
さらに上をいくラフランスとは
ラフランスの生産量日本一を誇る山形県天童市。スーパーラフランスは山形県天童市で栽培された、ラフランスの収穫量全体のごく一部にしか与えられない認定を受けた生産者だけに絞られた希少なラフランスの逸品です。
厳しい登録基準をクリアした園地で栽培されたラフランスの中で、さらに、センサー選別を行い糖度14度以上で果形良好で2Lサイズ以上の果実だけが与えられる称号なのです。
ということはスーパーラフランス「クイーン オブ ラフランス!」に 選ばれた栽培農家、有機質をしっかり施した土づくり、厳選された管理体制で育てられたラフランスのことをいいます。
さらに光センサーを導入した最新鋭の設備で厳密に糖度、熟度を選別し箱詰めされ出荷されていきます。
糖度、熟度、大きさの厳しい基準をクリアしたものだけを出荷するという考えられない厳しいセレクションです。ラフランス生産の全体の6%程度しか合格しない選りすぐりの逸品なのです。まさにスーパーラフランスですね。
▼ラフランスの開花と蜜蜂