枝豆との違いは何か
枝豆とは何か言えば、夏には欠かせないおつまみ。ごはんのお友ではないのに、夏の定番。ビール好きにはたまらないモノかもしれません。
「枝豆」とは大豆の未成熟の豆のことを指し、葉っぱの色が緑から茶色になるまで完熟すると大豆になります。この大豆は保存できる水分まで乾燥させますから、そのころには全く枝豆のイメージは無くなります。
大豆をが熟す前の緑色の状態のときに収穫したものが枝豆なのです。植物分類学上、枝豆は野菜類に属しますが、完熟し乾燥された大豆は豆類となり穀類となります。
枝豆の種類はいくつ
枝豆として栽培されているものは大きく分けて3種類あり、種皮やサヤのうぶ毛の色の違いから、「白毛豆(青豆)」「茶豆」「黒豆」に区別されます。もちろん、だだちゃ豆は茶豆。丹波黒は黒豆になります。
各品種にはそれぞれ特徴があります。味は勿論のこと粒の大きさや、サヤや茎を被っているうぶ毛の色、早生か晩生かという収穫時期の違い等、千差万別の違いがあります。現在では枝豆専用の品種が400品種以上あるといわれています。
枝豆の名前の由来とは
枝豆という名前は、枝付きのまま収穫されることが多かったことに由来するといわれています。少し昔は枝付きのまま枝豆が湯がかれて、食卓にあがっていたい記憶もあります。また、普通の大豆だけでなく、黒豆の未熟豆のことも枝豆と呼ぶのが特徴です。
枝付きにすると日持ちも長くなり鮮度が保ことができるともいわれます。ハサミでエダマメの枝を切って食べるのは浴衣でも着ていれば粋に見えます。ただ枝は食べれませんからゴミを増やすからと嫌う人もいるようですね。
枝豆の実の着き方と莢
枝豆は1本の主茎から100個あまりの実を収穫することができます。しかし、実は花の7〜8割は落ちてしまい、実になるのは2〜3割程度だとされているのです。
一つの葉の付け根に房がついて、房一つにつき花が3〜4つ咲きます。 その後、花の子房(しぼう)が莢になり、胚珠が実に成長する仕組みです。
枝豆の実は緑色の莢(サヤ)に包まれていて、莢には実を守る働きがあります。さらに、莢は実を大きくするために光合成も行っているのです。
実は莢と結合しており、へそから養分を吸収して大きく成長していきます。実を構成しているのは90%が子葉、残りは胚軸となっています。当然ですが丹波黒のような莢が大きい品種は中の豆も大きい傾向です。
枝豆の起源から
大豆の起源地については中国東北部で分化して誕生した説や、中国南西部とする説等、正確には特定されていませんが、中国の古代文献の記述から4000年前には栽培されていたと考えられています。
日本においては、遺跡からの出土によって、縄文中期から後期にかけて存在が確認されています。しかし、どのように日本列島にもたらされたのか等、由来が正確にわかっておらず、ルーツが不詳な作物といえます。
乾燥させることで持ち運びできる穀物として、保存性に優れていますから遠隔地まで運搬できることはとても便利だったことが想像できます。
だだちゃ豆と丹波黒はプレミアム枝豆
枝豆の種類とは別に地域の伝統野菜としての在来種の枝豆があります。全国的にも有名になりブランドとなった枝豆も存在します。
一般的な枝豆以外のプレミアムな枝豆、特別大粒になる黒豆に属する丹波地方特産の丹波の黒豆「丹波黒豆枝豆」や、茶豆の種類になる山形県特産の「だだちゃ豆」などの種類があります。
また、だだちゃ豆の中にも、甘みが強い早生品種の「甘露」やだだちゃ豆の中のだだちゃ豆といわれ本豆とも呼ばれる「白山」などの種類があることでも知られています。
このように高価な枝豆として知られていますが、本来の大豆にする枝豆ではないので、収穫量は通常の大豆の半分ほどしかないという欠点も見逃せません。
▼だだちゃ豆の植付け