シャインマスカットの保存
ぶどうの品種の中で、とくに近年人気を集めているシャインマスカット。鮮やかな緑色が特徴で旬の時期になるとスーパーでは個包装で販売されています。インターネット通販ではお取り寄せが人気になっています。
シャインマスカットの特徴のひとつが、旬にしか味わえないこと。人気のシャインマスカットの収穫期は8月上旬~10月下旬とかなり短い期間で旬を終わってしまいます。如何に長く楽しむことができるか、少しでも長く楽しむにはどう保存すればいいのだろうか考えてみましょう。
高価なぶどう、美味しいブドウとして有名なシャインマスカットは、皮ごと食べられることや、甘みが強いなど魅力が多いことが人気の秘密になっているようです。しかし繊細なぶどうでもあるため、保存方法には注意が必要になります。
最後まで美味しく食べきるためには、正しい保存方法をおさえておくことが大切。そこで今回はシャインマスカットの保存方法について説明します。
シャインマスカットの常温保存
シャインマスカット保存性を高めるにはいずれの保存方法でも、シャインマスカットを長持ちさせるポイントは共通しています。できるだけ鮮度を保ちながら保存するために3つの基本ポイントを守りましょう。
1.ブルーム(白い粉)は落とさない。水洗いしない
ぶどうの皮の表面についている白い粉は、脂肪酸などでできたブルームと呼ばれる天然成分で安全です。病気や水分蒸発を防ぐ働きがあり、鮮度の保持に大きな役割。そのため、指でこすって落としてしまわないよう用心が必要である。ブルームはぶどう自体が作り出す自然の物質ですから安心して大丈夫です。水洗いでブルームが落ちると鮮度も落ちやすくなります。水洗いしないで、できるだけ早めに食べきったほうがいいでしょう。
2.皮はむかずに保存する
シャインマスカットは、基本的に皮をむかずにそのまま食べられるブドウです。シャインマスカットの皮は手でむきにくいだけでなく、むいてしまうと美味しさも失われます。乾燥や酸化による変色など、劣化の原因となったりします。そのため、皮はむかずに保存します。
3.ハサミで実を取り外す
粒(実)を房から外すとき、手でちぎり取ると皮が切れたり穴が出来て劣化や腐敗の原因になります。そのため、必ずキッチンハサミなどを使って枝を切りながら取り外します。粒に軸が2~3mm残るようにして切り離すと劣化しにくく保存性も高まります。
シャインマスカット保存の種類
シャインマスカットの保存には、主に冷蔵保存、冷凍保存、常温保存の3通りの方法がある。まずはそれぞれの保存期間や特徴について概要を紹介します。
1,冷蔵保存:一般的な保存方法で、3日~1週間が保存期間の目安となる。野菜室に入れることにより、シャインマスカットの最適保存温度である5~10℃で保存することができる。
2,冷凍保存:長期保存が可能で、果肉がシャーベット状に変化する。保存期間の目安は1ヶ月ほどです。
3,常温保存:保存期間の目安が1~3日と短いため、すぐに食べる場合の保存方法である。シャインマスカットは、保存方法により保存できる期間がかなり変わる。また、目安となる保存期間は、正しい保存方法を実践した場合に適用されます。そこで、各保存方法について詳しくお伝えします。
シャインマスカットの冷蔵保存
冷蔵保存は、シャインマスカットを保存する際の最も一般的な方法である。房ごと冷蔵すると乾燥により鮮度が落ちやすく3日ほどで劣化してしまうため、房から粒を外して保存するとよい。その場合、5日~1週間ほどに保存期間を延ばすことができます。ブドウの保存時はブルームを落とさないよう基本的に水洗いはしません。軽く洗った場合はキッチンペーパーでしっかり水気を取ります。
▼冷蔵保存の方法と手順
1、数ミリの軸が残るように、シャインマスカットを1粒ずつハサミで房から切り離す
2,切り離したシャインマスカットの粒をキッチンペーパーで包む
3,密閉容器や保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する
シャインマスカットの冷凍保存
シャインマスカットの保存は冷凍がイチオシです。シャインマスカットのみならず、ぶどうはとてもデリケートなフルーツで、常温でも冷蔵でも傷みやすいぶどうですからシャインマスカットは冷凍保存するのがおすすめです。冷凍するときの手順は冷蔵と同様に房から粒をハサミで外し冷凍容器に小分けにして冷凍します。房を外すことで、傷みなくかさばらずに保存できます。
冷凍保存がおすすなのはシャインマスカット冷凍しても味が落ちにくいからで皮のパリッとした食感は失われるが、代わりにシャーベットのような新しい食感を楽しむことができます。
▼シャインマスカット冷凍保存する方法・手順
1,シャインマスカットの実を1粒ずつ房から切り離す。手でちぎると皮が裂ける可能性があるので、キッチンばさみを使用し、枝を2〜3mmくらい残して切るのがポイント。
2,次に実を1粒ずつ流水でやさしく洗い、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取る。あとは密閉できる保存容器かジッパー付きの密閉袋に実が潰れないように入れて冷凍室へ。
3,シャインマスカットの実は、とてもデリケートなので、必ずやさしく洗うこと。また実同士がくっつくと食べるとき傷つきやすいので注意するように。
シャインマスカット保存 まとめ
皮ごと食べられるシャインマスカットの粒は、デリケートで傷みやすい。常温保存には向かない品種といわれます。常温保存であれば新聞紙やキッチンペーパーなどに包んで日光が当たらない風邪の通る涼しい場所に置くことです。
つまり、冷暗所という場所です。それでも、長くて3日ほどの保存が限度になります。とくに室温が高い季節は1日が限界ということもありうる。常温保存は乾燥をさせないこと、水洗いしないまま保存することで3日ほど可能になります。しかし他の保存方法に比べて日持ちしないため早めに食べるようにしましょう。
冷凍保存が一番保存性も高く、しっかり手順を守れば簡単にできます。房からハサミで外して冷凍することで美味しさも一緒に保存することができるのです。冷凍した粒のシャインマスカットはシャーベットやいろんな工夫で美味しいデザートに応用もできますから是非お試しください。
冷凍容器には処理した日付を付けることを忘れないで、お手軽に楽しく美味しいぶどうをお楽しみください。
▼山形のブドウ栽培 シャインマスカットなどの品種