サクランボ「佐藤錦」の豊作の条件とは|味の農園
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さくらんぼ佐藤錦 豊作の条件

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白い花で満開になったサクランボの畑は桜(ソメイヨシノ)とは違った妖艶な印象が感じられます。そして畑いちめんに甘いサクランボの香りがかすかに漂っています。ようく見るとミツバチやマメコバチが活発に蜜を集めに働いて飛び回っています。

 

 

さくらんぼ受精には別品種が


今年のサクランボ、佐藤錦は昨年より2-3日早く満開を迎えました。今年が暖冬だったことと、4月のこれまでのお天気が順調で温かい気温が続いたことが要因に挙げられます。


開花のはじめから晴天が続き、蜜蜂やマメコバチの活動も活発だったことなどサクランボの収穫量に影響する授粉の条件は例年になくよかったことで豊作への期待が膨らみます。


サクランボは同じ品種同士では実を結ばないことから、他の品種が近くで開花することが実を結ぶ条件です。佐藤錦が順調に受粉するには、「ナポレオン」や「紅さやか」「高砂」「紅秀峰」など他の品種の開花の時期が重なることも重要なのです。


この授粉樹(授粉を効率化するための別品種の樹)組み合わせは、佐藤錦を中心にした組み合わせになりますが、中々難解な問題で、そこに毎年の天候の変化などが絡み合って決定的な法則がないのです。一般的には主要な、佐藤錦に対して20%から30%の授粉樹(別の品種)が必要といわれています。


そして、毛バタキによる人工授粉や蜜蜂、開花した花から花粉を集めて授粉するマメコバチによる受粉が大きなウエイトを占めることになります。

 

 

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蜜蜂の強みは行動範囲が広いこと


 

別品種の同時開花が理想的


サクランボが自然交配するためには、佐藤錦ばかりでなくサクランボの品種全般が間を置かず揃って咲くことが理想です。ところが毎年、お天気が違うように佐藤錦の開花時期は違い、紅さやか、正光錦、ナポレオン、高砂などの開花時期も同じではないため、受粉の相性がいいのに開花時期が合わなかったり、満開が合ったのにお天気が寒かったりするとうまくいきません。


的にサクランボの満開時期は4月下旬ころからですが、その時期は山形では、まだ寒暖差が大きくお天気が不安定な事が多い時期です。ですから満開のときの蜜蜂が活発に飛び回る暖かいお天気がそれぞれの品種の満開に、かみ合うかが大きく豊作に影響することになります。

 

 

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ポレオンは粒が大きく実も豊産性で加工用に活躍した


 

蜜蜂 マメコバチの活躍しだい


さくらんぼの花はまた、気温が低いと長く咲き続け受粉のチャンスが長くなり、逆に気温が高くなると満開の期間は短いという、確実に授粉出来るようにうまく出来ているように思います。


やはり満開の時期は温暖で穏やかなお天気が昆虫の活動を活発化させるので、結果的には受粉には好結果を残して実の着きが良いようです。


これをみると花の状態もさることながら、授粉してくれるミツバチやマメコバチの活動が活発化しないと授粉効率は落ちるという結果で、温暖な15℃以上で出来れば20度前後の暖かい穏やかな日にはグッと授粉が活発化していることを裏付けしているのでないかと思います。

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毛バタキで花粉をまいて人工授粉をすることも


さくらんぼの実の着き方


さくらんぼの実の着き方は受粉の時期のお天気に大きく左右される」と再三いってきました。それは受粉の最適な期間は約5日位しかなく、その間のお天気が温かく風も穏やかだと条件が最適なのです。


ミツバチ、マメコバチなどの昆虫が活発に蜜を集める条件が揃うと授粉が効率よく運ばれ豊作になり易い。冷たい雨、冷たい強風の日は蜂たちも活動できませんから受粉の効率が急激に下がります。


地蜂と呼ばれるマメコバチは12℃以上で働きだすといわれますが、小さな体なので風があると活動は低下してしまうようです。ミツバチは通常15℃になると蜜を求めて飛び回ると云われていますから最低15℃以上の気温と雨の降らないことが必要条件となります。

 

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サクランボの花が開花する4月下旬はまだお天気が不安定


佐藤錦とナポレオン相性は


さくらんぼの受粉にはミツバチなどの昆虫が活躍が欠かせないという理由にはもう一つあります。サクランボが交配して実を成らせるには、佐藤錦だけでは交配しないという特性があるからです。

全体の2割から3割の別の品種、受粉樹が欠かせないのです。昔は「ナポレオン」という品種が佐藤錦には相性が良く、ナポレオン自体も高く売れましたからナポレオンも多くありました。近年は生食用でのナポレオンの需要が無くなって、ナポレオンの価格が低迷してからはナポレオンの樹は伐採も始まり、急激に少なくなってきました。


そのためにナポレオンの樹は切られ別の品種に代わってきました。最近は、早生種の「紅さやか」「紅秀峰」などの高品質の品種に人気が集まっています。今までナポレオンがあることで全体に好適性になっていたと考えると、新しい組み合わせについての実績はまだ評価できていない状態なのです。

 


▼サクランボ佐藤錦が豊作となった果樹園の様子

 

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まとめ


このように2-3種の品種の授粉樹が混在することによって受粉効率は高まると云われています。そして、その授粉樹が全体の2-3割あるのかが豊作への条件だと山形県の指導機関では伝えています。その前提条件として遅霜の対策が重要であることは周知されています。


このような理由から、サクランボは同じ樹で受粉できないためミツバチなどのように樹から樹へ渡って受粉をたすける活動範囲の広い昆虫でないと本当に交配を助けることにはなりません。受粉の時期なるとJAなどでは毛バタキで人口受粉を呼びかけますが、ある温度になると休まず広範囲に働くミツバチなどに比べ人の行動範囲は限られた一部の力に過ぎないことは明白です。


この大事な豊作をもたらす昆虫たちをいかに確保していくのか、大切な資源として見直す時期に来ています。ミツバチ、マメコバチなどの昆虫の力はさくらんぼばかりでなく、くだもの王国として栽培には絶大な力を発揮している事実を再認識する必要に迫られています。

 


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