だだちゃ豆と大豆の違い
実はあまり知られていないのですが「だだちゃ豆と大豆は本当は同じものだった」というのは大豆になるものを早くに収穫したものが枝豆といえるのです。
夏のビールのつまみに欠かせないエダマメ。実はエダマメは大豆と同じもので、大豆を未熟な若いうちに収穫して食べるものという事実を知らない人が思いのほか多いようです。
実は枝豆と大豆も同じもので収穫の仕方がちがっているだけのものなのです。また分類でいうと大豆は完熟乾燥した穀類で保存性が高く大部分は加工して食べることが多く作物です。枝豆は野菜に属し、完熟する前の緑の状態で収穫し調理して食べますがどちらも元は同じものなのです。
うまみ成分アラニン他より多い
山形県でエダマメといえば、すでに全国的に知られている、庄内地方特産の枝豆王「だだちゃ豆」を抜きにしては語れません。『日本一おいしく、日本一高価な枝豆』プレミアム枝豆と評価されるだだちゃ豆。西の横綱が丹波の黒まめなら東の横綱だだちゃ豆といえるかもしれません。
ゆで上がるころから甘い香りが漂い、食べれば栗のようにホクホクし、口の中にうまみが広がります。分析の結果、うまみ成分であるアミノ酸の一種「アラニン」が、普通の枝豆より多く含まれていることが長年の研究で明らかにされ話題になりました。
そして、だだちゃ豆の機能性食品としての研究も最近になって地元鶴岡市にある山形大学農学部を中心に盛んに研究されてきています。だだちゃ豆の機能性についての期待は高く、おおくの生産者や地元の食品会社は興味深く見守っています。
だだちゃ豆 美味しさの秘密は
アミノ酸の一種アラニンが多いだだちゃ豆は外皮が褐色がかり、表面のうぶ毛が茶色。昔は見た目の悪さで不評をかっていたこともあったということです。サヤの豆の数は2つ入りが多い。また一本の枝に付く実の数が極端に少ない。古来、鶴岡周辺の白山地区で伝統的に作られてきたが、このおいしさを守るために、代々、厳しいまでの種子の選抜・淘汰を行なってきています。
本来、だだちゃ豆ではサヤにつく豆の数は1粒:2-3割、2粒:4ー6割、3粒:2-3割あるとされています。この美味しい豆の粒の割合を種子の選抜によって2粒の割合を多くする改良を重ねているともいえます。
だだちゃ豆ブランドを守る会
このように、だだちゃ豆は鶴岡市の地域特産品という「枝豆の逸品」という位置付けからまた一歩発展して、食品加工からの商品開発や機能性食品としての新しい分野の花を咲かせようとしています。
このような状況をふまえ、特にJA鶴岡では「だだちゃ豆専門部会」を組織し、伝来の形以外のたとえば1つ豆や3つ豆を取り除くなどして、決して収穫量を多くする目的ではなく、あくまでも食味にこだわった選別に徹していることからもブランドを守ろう意識が高まっています。
だだちゃ豆生産者とJAは自ら食味にこだわって毎年、種子の選別を徹底して改良しています。種子を厳選するばかりでなく、この種子の持つ能力をフルに発揮させるために作付け地域も制限して生産者に配り、だだちゃ豆の可能性を高める取組「うまいだだちゃ豆ブランド」の血統を守る方法がとられています。
だだちゃ豆のうまみ成分 まとめ
山形大学の長年の研究によって、うまみ成分であるアミノ酸の一種「アラニン」が、普通の枝豆より多く含まれていることが長年の研究で明らかにされ話題になりました。
最近の研究結果では、一般的にオルニチンを多く含むと知られているシジミよりも、だだちゃ豆の方がさらに多いとの分析結果が得られました。また、だだちゃ豆の機能性成分はオルニチンのみにとどまらず、Gabaやうまみ成分であるアミノ酸の一種アラニンなどの栄養成分が豊富に含まれていることがわかりました。
そして、だだちゃ豆の機能性食品としての研究も最近になって地元鶴岡市にある山形大学農学部を中心に盛んに研究されてきています。この分野は健康にかかわる関心の高いところだけに今後の研究で機能性の発見と研究によって商品開発の糸口を探りたいところです。
だだちゃ豆生産者とJAは自ら食味にこだわって毎年、種子の選別を徹底して改良してきました。しかし種子を厳選するばかりでなく、「だだちゃ豆」のもつ可能性やこの種子の持つ能力をフルに発揮させるために作付け地域も限定して生産者自らが「旨いだだちゃ豆ブランド」を守り、確立していこうというと専門部会を発足しました。
▼だだちゃ豆ご飯のレシピ だだちゃ豆の香り漂うほっこり風味