佐藤錦「バラ詰め」ご自宅用に
サクランボの詰め方には、バラ詰め、手詰め、鏡詰めがあります。用途に応じて量目(重量)も品種も様々に内容が変わります。
バラ詰めには、紙の箱に直にサクランボ詰めるやり方と、パックバラと呼ぶプラスチックの容器(500g用、300g用)にバラバラに詰めるやり方があります。パックバラの詰め方は紙の箱に直接詰めるのと比べると無造作に詰めると500gの場合は定量にならないので丁寧にサクランボの軸を内側に向けるように一粒ずつ丁寧に入れないと入りません。
自ずと見た目良く、綺麗にパックに詰めるようになりますから、紙箱に直接入れるやり方より見栄えも良くボリューム感もあるように見えるので、同じバラ詰めでしたら、パックバラの方が手間は余計かかりますが好ましい詰め方になります。
一般的に、秀品Lサイズを500gパック2個入りの佐藤錦のパックバラという荷姿がお取り寄せのご自宅用としては最適なスタイルといえるでしょう。他の詰め方より簡素でその分お得感のある詰め方ですからご家庭用には充分満足をいただけるはずです。
▲さくらんぼの出回る時期と収穫量は
一粒ずつ丁寧に「手詰め」
もらって大感激なのは佐藤錦をきれいに並べられ化粧仕上げの「手詰め」です。「石垣詰め」や「パック詰め」ともいいます。一粒ずつこの道10年以上の熟練した職人の手によって詰められています。
一番人気の秀撰佐藤錦を美しく並べて詰めた、贈り物におすすめの「佐藤錦手詰め」です。一般的に「手詰め」は佐藤錦限定の詰め方で紅秀峰などのサクランボでは粒の形が違うためきれいな手詰めにはならないのです。
品質表示の秀品・特秀品の佐藤錦の中でも、色・艶・大きさが揃ったものをL~2Lサイズだけ厳選し、職人といえる人が丁寧に詰めたものは「石垣詰め」とも呼ばれます。パックから溢れんばかりに美しく整然と、隙間なく並べるには熟練の技が必要です。
L~2Lサイズの大粒のサクランボがパックに大盛り状態で盛られていきます。通常500g入りのパックにLサイズのサクランボが600g~650gが詰められています。ですからもちろんは高価ですがけっこう「お得」な詰め方でもあるのです。1㎏詰めの手詰めには1.2㎏入ることになる訳ですから実質20%の増量になっています。
上が大粒になる理由
また、この手詰めは、きれいで大粒の盛り上った詰め方は、サクランボの粒が3層に詰められています。パック容器自体の形状が詰めやすくするために下部より上部がやや広くなっているため、下段にはやや小さめの粒、中段には中くらいの粒、上段には大粒となることが多く、「下段に小さい粒があった」と稀にクレームとなることもあります。
残念なことです。もともと手詰めには先に述べたとおり、Lから2Lを選別して隙間なく詰めますから通常は問題ないのですが、ご理解いただけないケースはあるようです。
これは、手詰めに使うプラスチックの容器は底の方が狭くなっているために石垣状に密着させるにはどうしても底の方が小粒になってしまうもので、悪意があってのことではないのでこの辺はご理解いただきたいものです。
▲さくらんぼの品種
最高品質の2L以上の「鏡詰め」
さくらんぼのサイズが2L以上の大粒で色の濃い粒ばかりを並べて、2段(層)に化粧箱や桐箱に詰めた「鏡詰め」はもっとすごい商品です。
もちろん鏡詰めは容器も化粧箱や桐箱になるので立派ですが、それ以上に鮮やかに赤が濃く、容器にすき間なくきっちりと並べられた様子は、さながら美しい芸術品のようで食べることを忘れてしまうようです。まさに果物の名人芸を見るようですね。一粒、一粒サイズ(2L以上)を確認しながらサイズプレートと付き合わせて大きさを選別しています。
紅てまりという品種は3Lサイズだけのものもあり、その紅色の輝きはまさに芸術品といえます。
同サイズのものだけを並べていく訳ですが、熟練した腕がないとこうはいかないのですね。ところでこの時のさくらんぼ、実は背中を上に向けて手詰めされているのです。何故かというとサクランボの背中の方が色濃くツヤがあって、しかも盛り上っているからです。
だから同じ背中の盛り上ったサクランボの実が一段と真っ赤に輝いてきれいに見えるのです。背中と比べると色が少し薄いおなか側にはよく視ると平面でタテにスジが一本はいっています。
詰め方 と出荷規格と価格
▼さくらんぼの詰め方の違いと品質と価格の比較表
実は、さくらんぼには色や品質を表記する等級とサイズを表記する階級という2つの表記がパッケージに表示されています。それは、山形さくらんぼの品質とブランドを守るために作られた「山形県青果物等標準出荷規格」に基づいた基準です。
1、等級(品質)、2、階級(サイズ)3、品種、4、量目(重量)の4点をしっかり確認して
ご自宅用、ギフト用、特別なギフト用に用途を明確にしてご利用いただくと一年に1回しかないサクランボの旬を間違いなくして、旬を最大化して楽しむことができるはずです。
サクランボのたくさんある種類と価格についてもこの基準をもとに1、品質と2、サイズ、3、品種、4、量目(重量)によって販売価格も基本的に決まってくるのです。
さくらんぼ 詰め方 違い まとめ
何といってもさくらんぼの醍醐味は粒の大きさと色の濃さによる見栄えの美しさがいちばん印象に残ります。
ご自宅用のお取り寄せであれば、品質は秀品、Lサイズ、詰め方はバラ詰め(パックバラ)で充分、美味しさも高級感も堪能できると思います。
また、ギフト用であれば予算によりますが、「手詰め」がきれいに並んでいるので受け取られる方は喜びます。一般にバラ詰めより秀品、特秀品の品質も高いものになります。バラ詰めと比べると粒も大きめで、サイズはL~2L、特に着色はいちだん濃い粒を「手詰め」にします。
鏡詰めは一般には2Lサイズ以上の色も一段と濃い色の粒を使用しますから初めて目にすると驚くような特秀品ばかりでつくられます。
さくらんぼの販売価格をみると粒の大きさと色の濃さが品質と価格を決めていますので、このグレードが高い方がもちろん値段が高くなっています。つまり、バラ詰め、手詰め、鏡詰めの順に価格は高くなります。逆にいうと粒の大きさ、色の濃さの順番にバラ詰め、手詰め、鏡詰めが順序良く商品価格に従って並ぶことになります。
沢山のサクランボを扱って経験してきた結論として、さくらんぼの美味しさを一言に凝縮すれば粒の大きさと、色の濃さに比例します。
▲詳しくは「さくらんぼ サイズと等級の基準とは」をご覧ください