つや姫は何故うまいルーツとは
1998年山形県で食味日本一を目指して開発がはじまったのが「つや姫」です。日本の良食味のお米の王様魚沼コシヒカリを凌ぐともいわれる美味しさで近年、人気が高まっています。
あまりの人気ぶりに山形県以外での生産がはじまり島根県や宮城県なども本格的に取り組みがはじまりました。「つや姫」の栽培の面積も全国的に拡大しています。
さて、つや姫のルーツは、明治時代に遡ります。明治時代に山形県の篤農家の阿部亀治氏によって開発された「亀の尾」というお米が祖先にあたります。
この亀の尾は庄内平野がひどい冷害だった年に阿部亀治氏によって発見された1本の穂に始まったとされています。
このような背景から当初は冷害や病気に強い品種として期待されていましたが、時代と共にお米の生産過剰と食味志向が高まったことから、「亀の尾」は良食味の品種として優れた美味しさを誇り、交配親として人気が高まりました。
つまり、つや姫の開発は、白いご飯が限りなく好きな人のために、「白ごはん好き」の人のためにつくられたお米と云えるのです。
亀の尾という優秀な祖先
日本の美味しいとされる銘柄米には亀の尾の血統が引き継がれた品種がたくさんあります。コシヒカリやひとめぼれ、はえぬき、あきたこまちなどの銘柄米にも亀の尾のDNAが引き継がれています。
優れた美味しさで作付けが急拡大したコシヒカリによって、かつて全盛を誇った山形県の代表品種ササニシキの人気に陰りが出始めてきたことが生産者始め山形県としては、大きな不安材料となっていました。
魚沼コシヒカリをも凌ぐ日本一の美味しいお米の一日も早い開発が求められていました。
そして、切羽詰まった状態でプロジェクトは始まったのです。ついに山形県では平成10年から約10年の開発期間をかけて開発され完成したのが日本一の美味しさ人気をめざす。「つや姫」です。
亀の尾の系統を受け継ぐ日本一をめざす美味しいお米の完成。10万分の1の確率から選抜されて誕生したつや姫は、非常に美味しくコシヒカリを凌ぐとも言われています。
「つや姫」の食味、美味しさ
つや姫の味は市場、料理界、一般家庭を問わず非常に高く評価されています。「財団法人日本穀物検定協会」や「農業総合研究センター」等のお米の味の評価では、「甘み」「うまみ」「艶」などに優れており、コシヒカリを上回る評価を得ています。
その味の特徴は、甘みや旨みはもちろん、口当たりや粘り気などの米の味としてバランスが良い点が特徴です。
旨み成分であるグルタミン酸やアスパラギン酸の含有量が非常に多く、美味しいお米の代名詞であるコシヒカリよりも多く含まれているといわれています。
また、白さや炊き上がりの艶など見た目の良さにも定評があり、美しく美味しいお米として評価が年々、高まっています。
「つや姫」何が違う
日本一を誇るブナの原生林が育む滋養に満ちた水系、先人の知恵と四季鮮やかな山形の風土が生んだ、わが国の美味しいお米のルーツとなる「亀ノ尾」。「つや姫」の魅力のカギはは山形の大自然がにぎっています。
1、美味しさのルーツが違う
阿部亀治氏が育成した水稲品種「亀の尾」は、品種改良の交配親として盛んに用いられ、その良食味性が「コシヒカリ」や「はえぬき」に引き継がれています。
2、美味しさの評価が示す実績
コシヒカリを上まわる美味しさのバランスが優れています。
3、美味しさのこだわりの栽培方法
■栽培適地
「栽培適地マップ」を定め、気象・地理条件等により選定した「最適地」「適地」で栽培しています。
平成26年産米では、6,692 ha(県全体の約10%相当)で栽培しています。
■生産者認定
ブランド化戦略推進本部が認定し、限定された生産者が栽培しています。
つや姫生産者認定委員会は、栽培を希望する生産者の栽培条件や栽培実績を判定し、平成26年産では、4,584人の生産者を認定しました。
■特別栽培米だけを出荷
栽培基準を有機栽培米・特別栽培米等に限定し、安全・安心な栽培体系に取り組んでいます。
■品質、出荷基準
全JAに食味計を導入し、県下全域でのタンパク値による品質基準を定めています。
葉色診断・食味計による検査を実施し、適合したものだけを厳選して「つや姫」として出荷しています。
(出典:山形つや姫ブランド化戦略推進本部ほか)
つや姫 なぜ美味しい まとめ
「財団法人日本穀物検定協会」や「農業総合研究センター」等のお米の味の評価では、「甘み」「うまみ」「艶」などに優れており、コシヒカリを上回る評価を得ています。
甘みや旨みはもちろん、口当たりや粘り気などの米の味としてバランスが良い点が特徴です。
旨み成分であるグルタミン酸やアスパラギン酸の含有量が非常に多く、美味しいお米の代名詞であるコシヒカリよりも多く含まれているといわれています。
つまり、プレーンのごはん、白ごはんで勝負できるお米を目的につくられました。つや姫の開発は、ごはんの旨みで勝負するために白いご飯が限りなく好きな人のために、「白ごはん好き」の人のためにつくられたお米と云えるのです。
▼庄内平野の稲かりは9月から10月