特大ラフランスの栽培方法
ラフランスは、収穫までの栽培期間が長くかかる果物です。平年ですと4月30日から5月1~2日頃に花が満開になるのですが、それから165日…つまり約5ヶ月半かかってやっと収穫できるようになります。
栽培期間が長いほど管理作業が多くなり、多くの管理作業などの栽培に関する作業が必要になってきます。
実の数を制限して樹の負担を軽減し、実の大きさ、品質を良くするためにまだ蕾時から作業がはじまります。
1、摘蕾(てきらい):蕾を取除きます。
2、摘花(てきか):花を一定の数に調整します。
3、摘果(てきか):実の小さいうちに実の数を制限します。摘果は時期を変えて2回行ないます。
日本の果物は海外の果物に比べると「ひとつ一つの実が大きく素晴らしい」とよく言われるのはこの3つの作業を徹底しているからです。海外の果樹栽培では摘蕾、摘果、摘花は基本的にしません。するとしても摘果だけです。
最初にするのは1、摘蕾です。蕾の数を減らします。もちろんこれも実を大きく育てるためにします。2、摘花、花を摘み取り花の数を制限して実を大きくするためです。3、最後は3、摘果です。出来るだけ実が小さいうちに実の数を制限する作業です。
この内容を見ると解るとおり、だんだん 1、蕾、2、花 3、実(果実)を少なくすることで徐々に実を大きく育てるイメージになります。
実に養分を届ける樹にとって負担ストレスがないのは 1、蕾、2、花 3、実(果実)の順番ですが蕾だけ、花だけを摘花することになると大きな労力と、霜などの自然災害で被害になっても大丈夫な範囲(安全性)を見極めながらこの3つの作業をすることで、各段階ごとに観察しながら果実の大きさを管理して、最終的に実の大きさと、実の数を調整しているということになります。
余計な蕾や花や実は早く除く
摘蕾は(てきらい)は余分な蕾(花芽)を摘み取り、残った蕾へ養分がしっかり回るようにして残した花が充実するようにします。大玉で充実した滑らかな舌触りのラフランスの生産には大切な作業です。
摘花(てきか)は、小さな弱い花を中心に余分な花を摘み取ります。全体の半分くらいの花を摘むような感じです。
満開が終り、実が少しずつ見えてくると今度は摘果(てきか)です。一つの花そう(花の群れ)に7~8個の果実がつきますので、それを1個にします。徒長枝(長くなった無駄な枝)の整理は、棚面を明るく光が充分いきわたるようにするためです。また、果実にしっかり養分が行き渡るようにするため、枝の背面から出たような徒長枝を取り除きます。
これらの一連の作業を山形の果樹生産者は6月中旬のサクランボの収穫が始まるまでに終えるように計画的に進め、作業が後手後手にならいようにラフランスの管理をしていきます。
摘果の目的は実の大きさと充実
摘果作業によって実の大きさ、果実の個数を制限して玉の大きさを整えていきます。ラフランスの実の大きさと品質は市場評価の高い大玉が中心になります。
ラフランスの開花前は芽かきをしての大玉のラフランスをねらいますが、残す蕾は適切な数を決め、過剰な制限を避け、無理をしないこと。満開時の授粉はミツバチやマメコバチを利用して確かな授粉と結実を行い本来の樹木が持っている力を利用して、無理な負荷なく充実した実を肥大させていきます。
そのためには本来の地力、肥沃な土壌が欠かせません。有機質の腐葉土、堆肥など充分な土作りが必要です。ラフランスの樹を安定して高い収穫を望むには土作りは欠かせない要素です。土壌的には化成肥料を一切使わず、こちらも有機肥料を中心におこない土本来の地力を引き出すようにしています。
▼ラフランスの8月、小座間さんの果樹園
うまい大きいラフランス まとめ
ラフランスのように栽培期間が長いほど管理作業が多くなり、多くの管理作業などの栽培に関する作業が必要になってきます。
ラフランス栽培の基本は実の数を制限して樹の負担を軽減し、残された実の大きさ玉伸びを充実させることです。品質を良くするためにまだ蕾の時のできるだけ早いうちから実の数を意識した管理作業がはじめられます。
1、摘蕾(てきらい):蕾を取除きます。
2、摘花(てきか):花を一定の数に調整します。
3、摘果(てきか):実の小さいうちに実の数を制限します。摘花は時期を変えて2回行ないます。
日本の果物は海外の果物に比べると「ひとつ一つの実が大きく素晴らしい」とよく言われるのはこの3つの作業を徹底しているからです。海外の果樹栽培では摘蕾、摘果、摘花は一般的にしません。
日本の果物の評価が高いのはひとえに実の数を制限する摘花、摘蕾、摘果などの細やかな数多くの作業を徹底しているからといえます。